何故か友梨奈達と菜緒達がどこか
スッキリしたような表情を浮かべて
肝試しから帰ってきた




「みなさん帰ってきましたか?」


「志田愛佳が居ませーん!」


「はぁ!⁇未央奈コノヤロー!」


「未央奈さんそういう冗談はやめてください」


「ちぇっ…はーい」


「ププッ…怒られてやんの…」


「愛佳?」



「ふーんだ!」


相変わらずの2人だな…まったく…


「それではそろそろ戻りましょうか」


「「「はーい」」」


戻った後みんなは各自自分のしたいように
過ごしている

「ちょっと涼みに行ってくる」


「あ,じゃあ私も行くよ」


「友梨奈も?」


「あー…1人が良かったか?」


「まさか、一緒に話しながら涼もう」


「ありがとう」



「気を付けてねー!」


愛佳の言葉を背に外へと向かう



「やっぱり山だから夜は涼しいね」


「そうだなー…」


「何か久し振りだね、公園で
話した以来かな?」


「んー、多分?」


会話はそこで途切れて訪れる静寂
鈴虫の鳴き声が鼓膜を揺らし、
静かな空間で星空を見上げている友梨奈の横顔を
チラリと見つめる

そこで私の視線に気が付いたのか
視線があった

「ん?どした?」


「んーん、友梨奈って本当綺麗だな〜って
思ってさ」


「何だよ、それ皮肉か?」


「本音だよ。」


「それはこっちの台詞だ」


「ふふっ、ありがとう」


「友梨奈って何かと空を見上げるけど
好きなの?」


「あー、何でだろうなぁ…
好きなのかもしれない」


そんな友梨奈の横顔が
私は結構好きだった、
昔からの癖なのかもしれない。


「そっか…昔からだったよね」


「気付いたら見ちゃうんだ」


「その気持ちは分からなくもない」


「そっか」


そう微笑む友梨奈の顔は月に照らされ
綺麗な顔立ちを際立たせる。


悔しいけど菜緒とお似合いだ、
私なんかよりずっと…。



「何を考えてるのか知らないけど
どっちを選ぶかなんて菜緒次第だからな」


「え?」


「飛鳥のことだから辛気臭いことでも
考えてたんだろ?
例えば菜緒のこととか?違った?」


「ハハッ!本当…友梨奈には敵わないなぁ」


「当たってた?」


「うん,殆ど正解」


「約束しただろ?
菜緒がどちらを選んでも恨みっこなし
必ず菜緒を幸せにするって」


「そうだね」


「うん」


「そういう友梨奈の真っ直ぐなところ
好きだよ」


「何だよ急に…」


「照れた?」


「ウルセェ…」


「照れたんだー!」


「別に照れてないし!」


「可愛い所もあるんじゃん!」


「あーもう!黙れって!」


「ムキになっちゃって」


「揶揄(からか)うからだろ?」


「ごめんごめん」


そんな時背中の方から誰かの
駆け足の音が響いた



「あの!」



振り返り私達は揃って

「「待ってたよ」」


そう答えた。