「はい、ケーキ」

「えっ!いいの!⁇」

ケーキを出すと案の定,目が輝き出した

「うん、折角だしどうぞ」

「やった!あしゅ!ありがとう!」

「ふふっ…いいえ」

こういう子供っぽい一面があるのが
愛佳の良いところだよね

目の前でフォークを握りしめて
ケーキを頬張ってる愛佳を見ていると
心がポカポカと暖かくなる


ちょっとは元気でたかな?



「あ!そう言えば!美彩姉は?」

「今日は泊りがけで残業だってさ」

「え!仕事始めたの!⁇」

「まぁね…ねるさんの三周忌に
参加して美彩姉は少しずつだけど
以前のように戻ってきてる」

「そっかぁ…良かった」

「それで今は早く独り立ちできるように
資金集めってわけ」

「負けず嫌いな美彩姉らしいや」

そう言って自分のことのように
嬉しそうに笑う愛佳は本当にいい人。



帰り際にプリンもあげると
こんなに要らないよ〜!!と言いながらも
ちゃんと受け取るあたり可愛いやつだ。











「さてと……」


お風呂に入って早いところ寝てしまおう。












次の日の朝

「おはよう!飛鳥」

「おはよう未央奈」

「昨日は眠れた?愛佳来たでしょ?」

「うん、来たけど、夕食とデザート
食べてさっさと帰ったよ」

「そっか,ちゃっかりデザートは
食べたのね」

登校の丁度いい時間帯だからか
周りにはちょくちょく生徒達がいる

私たちの先に見慣れた後ろ姿を見掛けて
少し早く歩を進めて背中が目の前に
迫った時に声を掛けると振り返る
一人は笑顔で一人は仏頂面のまま

「おはよう!あしゅ!」

「はよ…」

「おはよう愛佳、友梨奈」

「おはよ!未央奈」

「おぅ…」

周りの生徒達は珍しいものでも見たかの
ように私達4人をチラチラと見ながらも
歩いていた

「友梨奈そんな仏頂面でまたみんなから
怖がられるよ?」

「るせっ,ほっとけ」

「ほんっと,昔から朝弱いの
どうにかならないかな…」

「飛鳥には関係ねぇだろ」

「はいはい…これ」

「チョコ?」

「朝弱い人にはチョコを取るのが
いいってさ」

「朝からチョコ…」

「もう!文句はいいから
一口でしょ!食べなさい」

「分かったよ…」

渋々チョコを受け取り口に放り込む
そんな私達を見た愛佳は聞き捨てならない
言葉を吐いた

「あしゅ、何かお母さん感が
強くなってない?」

「それ、私も思った!」

「お母さんって!みんなと
同い年でしょうが、
未央奈も同調しなくていい」

「昨日私も人参食べさせられた…」

「いや、根に持ってたんかい」

「ぴっぴ,人参食べられないとか
子供かよ」

「はぁ!?カッチーン!
てちだって嫌いなもの1つや2つ
3つや4つあるでしょう!⁇」

「はぁ!そんな多くねーよ!
3つだし!」

「3つも4つも変わらないじゃん!」

「一個の差はでけーよ!」

「うるさーい!」

二人の口論は未央奈の制止によって
終止符を迎えた。

全く…子供みたいな理由で
喧嘩するなんて…。

「元はと言えばあしゅのせいだ」

………は?


「確かに、飛鳥のせいだな。」


「友梨奈⁇愛佳⁇……
分かってるよね?」

「きゃー!!あしゅが怒ったぁ!
てち、逃げろー!」

「いや、何っ!ちょっ!
引っ張るなよ!?」

ワァーと叫んで友梨奈の腕を掴んで
走り出した愛佳
周りの生徒達はそれに驚きながらも
笑みを浮かべていた


二人を見る目が変わった証拠かな?


そういえばこうして4人で
学校に登校するのってだいぶ久し振り
な気がする…。


まだわざとらしく走っている
愛佳と引っ張られている友梨奈を見て
私も自然と笑みが零れた。