「飛鳥…!!」

どこに行ったの……。


何で飛鳥の変化に気付いてあげれなかった
んだろう…。


何時間か前に家に帰るといつもなら部屋が
明るいはずなのに真っ暗なままで
不思議に思って電気を付けると
机に紙切れが置いてあるのに気付き
それを手に取り咄嗟に家を出て今に至る。



「はぁ…はぁ…飛鳥…」


もう諦めかけたその時橋を渡った
向こう側に飛鳥らしきシルエットが
見えてすぐにない体力を振り絞り走った。

「飛鳥っ!」

ガッと肩を掴み振り向かせる

「……真夏」

振り向いた表情は悲しみに満ち溢れていた


「飛鳥…帰ろう?」

「…私は…」

「飛鳥には帰るべき場所がある。
何があったのかはわからない…
だけど何があっても飛鳥の帰る家は
私達の住むあの場所しかないよ?」

「真夏…」

「2人で帰ろう?」

「ッ…グスッ…」

正直驚いた、飛鳥が泣くところなんて
出会ってこのかた一度もなかったから。

幼い頃に親が亡くなり親戚から除け者
扱いされていても私の前では泣かないで
強く生きていた飛鳥が初めて涙を見せて
くれた。

ごめんね、飛鳥…。

思わず飛鳥を力一杯抱き締めた
飛鳥の痛みが悲しみが少しでも
この熱で溶けてくれるように。
強く強く抱き締めた。

「真夏ッ…」

「私は、飛鳥の悲しみや涙を全部
受け止める!だから、もう勝手に
サヨナラなんて言って居なくならないで…」

「ウッ…グスッ…」


飛鳥は今まで溜めてきた涙を流すように
沢山泣いた。

その間私はただただ力強く抱き締める
ことしかできなかった。





「真夏……帰ろう?」

「っ…うん!」

「えと…真夏…」

「ん?」

「ありがとう…」

そういう飛鳥の顔はいつも以上に穏やかで
何かが吹っ切れたように清々しい表情
をしていた


「うん!ほら帰ろ?」

手を差し出すと少し照れたように
手を繋いでくれた。

そして2人で歩いて私達の家に帰る。


幸せな瞬間も一緒に過ごしたいって
だけじゃなく悲しみや涙を全部受け止めたい
って初めて思える人が貴方でよかった…。




















真夏…君に会えてよかった。
君となら生涯愛し合えるって
初めて思えたよ。

愛という感情を教えてくれてありがとう。


力強い優しい熱を与えてくれてありがとう。


「真夏…愛してるよ」


普段は絶対に言わない言葉を今なら
躊躇なく言える。


「私も愛してるよ」


微笑む君の顔はこの先もずっと
私だけが見ていたい。














生温く愛すだけじゃきっとダメなんだ。
深愛だけを『ー貴方にー…ー君にー』
捧げようと今ここに誓った…。










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>リトさん
リクエストの秋元真夏さんと
齋藤飛鳥さんのストーリー

設定は任されたので普段このお二方
の物語はおふざけものが多かったのですが
初めてしんみりとしたストーリーに
させて頂きました!
気にいらなかったら申し訳ございません!

大変長らくお待たせしました!


ynke