麻衣と手を繋いで帰った
あの日から約2ヶ月が経った
今日は卒業式
「平手先輩〜!」
「ボタン下さ〜い!」
「ネクタイ欲しいです!」
式も終え最後のホームルームが
終わり教室で話していたら
女の子達がブワーっとやって来た
…なんだこの状況…
「あらあら…モテ女は違い
ますなー!」
友人のぴっぴこと志田愛佳に
茶化される
「そういうぴっぴだって
さっきからうるさいじゃん」
「ん?まぁねー」
なんてニヤケ顔を見せ
自分の制服のボタンやらネクタイ
やらをファンの子達に渡しに
いったぴっぴを冷めた目線で
見ていると
私をいつの間にか取り囲んだ
全く知らない女の子たちに
苦笑いを浮かべ
「ごめんね…ちょっと
通らせてくれないかな」
「何でですかー!ボタン欲しいんです」
「私も欲しいの!」
ヤバ、言い争いが始まった…
なんとか宥めようとした時
視線を感じて前を向くと
少し離れた場所からこっちを
睨むように見ている麻衣が居た
「げっ…」
まずい…久し振りの黒石化した麻衣
を見た。
そんな呑気なことを考えていると
麻衣はプイッと後ろを向いて
どこか行ってしまった
「あ!ちょ……」
「平手先輩!私にください!」
「私に!」
「ごめん、本当に退いてくれない?」
少し声のトーンを落とし
言うと女の子達は
素直に退いてくれた
「ありがとう…!あ、それと
ネクタイならあげるよ」
ネクタイをポイッと投げると
そのネクタイに群がった女の子達
うわ、怖っ!
その光景を見てすぐに
麻衣を追い掛けた
しばらく走っていると
少し先に麻衣が歩いていた
「麻衣!!」
名前を呼ぶと拗ねた表情を浮かべ
振り向いた麻衣
思わず可愛いと思ってしまった
私はもう重症だろう。
「何で行っちゃうんだよ」
「女の子達は良いの?」
「いや、あれは…知らない子達で」
「ふーん、知らない子達にまで
モテモテなんですねー友梨奈ちゃん」
「ヤキモチ?」
「なっ!悪い⁉︎」
可愛すぎだって。
麻衣を抱き寄せて
「そんな心配しなくても私は
麻衣しか見てないよ、昔も今も
そしてこれからも」
「友梨奈…」
「ごめんね、待たせちゃって…
麻衣…
私と付き合って下さい」
「はい!…勿論!」
嬉しそうに微笑みを浮かべ
目元に涙を溜めてる麻衣に
キスを落とす
少し驚いたようにビクッとしたけど
すぐに私のブレザーの
裾をギュッと掴み私のキスを
受け止めた
あの後麻衣と校門で
待ち合わせの約束を取り付け
教室に鞄を取りに戻ると
「良かったな,てち」
ネクタイとボタンがないブレザーを
手に持っているぴっぴが
教室で一人佇んでいて
声をかける前に祝福の言葉を貰った
「え、何で…」
「急に居なくなったと思ったら
白石先生とイチャつきやがって」
なんて笑った後に
少し寂しそうな表情を浮かべ
「…てち、好きだったよ」
「え!?」
「なぁーんてね!!びっくりした⁇
幸せになれよー!」
そう言って教室を出ようとした
ぴっぴを呼び止めて
「ぴっぴ!3年間ありがとう!
ぴっぴと過ごした時間は
これから先もきっと忘れないと思う!
また、時間あったら会おう」
「何だよ、改まって!
しんみりするじゃねーか!
私も楽しかったぞ!
じゃあまたな!」
こっちを見ずにそう言って
今度こそ教室を出たぴっぴ
を見送り
しばらくその場で立ち竦んでいたら
ふとポケットに違和感を
感じポケットに手を入れると
「これ…ボタン?とメモ?」
ボタンと紙切れが出てきた
紙切れには
"第2ボタンてちにあげるよ♡"
と書いてあって
「ぴっぴ…」
ありがとう、ぴっぴ。
校門に行くと麻衣が手を擦りながら
待っていてくれた
「あ!遅い!友梨奈」
「ごめんごめん笑笑」
もう…!なんて拗ねている
麻衣の手を掴みブレザーの上に
着ているコートのポケットに入れた
「手冷た!…これで少しは
ましでしょ?」
「ッ〜//バカ」
ほんっと,可愛い。
二人で歩く帰り道
ふとあの公園の前で足を止めた
「友梨奈…⁇」
麻衣が不思議そうに私を見て
公園に目を向ける
「公園の中入ろっか」
麻衣が私の胸中を分かってか
分からずか私の手を引いて
公園の中に入りベンチに
二人座る
「あ!そう言えば!ネクタイ!
誰かにあげたでしょー⁉︎」
「え、あ…ネクタイはいいかなって」
「まぁ…いいっか」
「そのかわり、はい」
第2ボタンを麻衣に渡す
「ふふ、なんか学生に戻った
みたい」
「なんだよ、要らないなら
別にいいんだぞー」
「要らないって言ってないじゃん!」
私の手からボタンを奪い取り
そして大事そうにボタンを見つめて
ポケットに入れた麻衣
「桜…綺麗だね」
麻衣がベンチの上に咲き乱れてる
桜を見上げ呟く
「私は、桜を見上げる麻衣が
綺麗だと思う」
「何言ってんの⁉︎よくそんな
恥ずかしいこと!」
「私は毎年そう思ってた」
「友梨奈…いつ出発だっけ」
「1週間後」
「そっか…」
憂いを帯びた表情を浮かべ
俯く麻衣の肩を抱き寄せ
「寂しいかもだけど、
毎日連絡するし時間が少しでも
空いたら必ず会いに行くから」
「友梨奈〜…」
泣きそうな顔で私を見る麻衣
「ブッ…麻衣変な顔…笑笑」
「失礼な!…ッ」
文句を全部言い切る前に
麻衣の唇を塞いだ
「あ、静かになった」
なんて笑うと
麻衣は私の肩を軽く叩き
顔を私の胸に押し付けた
これから先色んな壁に
ぶつかってしまうかもしれないけど
私は何があっても麻衣を守るし
麻衣が寂しい時は会いに行く
だから、どんな問題も2人で
乗り越えていこう。
私がもう少し大人になって
余裕が出来たら
麻衣を迎えに行くから。
だからそれまでちゃんと
準備して待っていてね。
「愛してるよ、麻衣」
「…私も愛してる友梨奈」
桜が見守る中私達の影が重なった.
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完結致しました!
「叶わない願いなら…」
で終わろうと思ったのですが
ちょっと2人が幸せになる
結末を選んでしまいました…笑
何でかというと叶わない願いならに
ある読者様から「このお話のまいやん・
てちの二人ともが幸せに
なってもらいたいものです」とのコメント
をいただきまして
続編書こう!と決めたのです…笑
テヘッ←(気持ち悪い。
ynke
