尼崎の弁護士中西優一郎の相続遺言ブログ

尼崎の弁護士中西優一郎の相続遺言ブログ

兵庫県尼崎市で弁護士しています。
兵庫県芦屋市出身。
岩園小/甲陽学院中・高/東大法卒。
渉外弁護士として東京の外資系法律事務所に勤務し、企業法務に携わる。
2012年に「尼崎西宮総合法律事務所」を設立。
相続・事業承継・企業法務が得意。

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相続人であるAさんが、亡くなった父親の戸棚を整理していたところ、封印してある「遺言書」と書かれた封筒を発見しました。

封印ある遺言書をその場で開けて読んでもいいのでしょうか。どのように取り扱ったらいいのでしょうか。

遺言書に封印があったらすぐに開けない

遺言書を発見した者は、これを家庭裁判所に提出して、検認を請求しなければなりません。

検認とは、家庭裁判所が遺言書の形式・状態を調査・確認し、遺言書の偽造・変造を防ぎその保存を確実にするための手続です(公正証書遺言の場合は検認手続の必要はありません)。

そして、民法上、封印のある遺言書は、家庭裁判所で開封しなければならず、家庭裁判所外で開封をした者は、5万円以下の過料に処せられると規定されています。

したがって、相続人であるAさんは、発見した封印のある遺言書を家庭裁判所に提出すべきであり勝手に開封してはいけません。

もっとも、開封してしまったからといって、開封した者の相続権が失われたり、遺言が無効になったりするわけではありません。開封した者が、手続違反の制裁として裁判所から5万円以下の過料に処せられるだけです。

したがって、開封後でも、遺言書を家庭裁判所に提出して検認請求をし、遺言書にしたがって遺産を相続することができます。

遺言書を隠したり、捨てたり、変造したりすると

封印のある遺言書を開封してしまっても、それだけで相続権が失われることはありません。

しかし、Aさんが、発見した遺言書を隠したり、捨てたり、変造したりすると、相続欠格者となって相続人の地位を失うこともありますので注意が必要です。