やっと家に妻を連れて帰ってきた。

片付けた和室に寝せた。

本当にただ寝ているようだった。妻を娘と見ながら私は死後の世界の事なんか実母が亡くなった時に少し考えたくらいだ、けどきっとまだ妻の魂は家の中にいるはずだ、本人が1番自分に何が起こっているのかわからず困惑してるはずだ、「あれっ、どういう事?私どうなってるの?なんでみんないるん?なんで私寝てるん?なんで私の声聞こえんの?」

そんな事を考えてまた涙が溢れたことを覚えている。

夜、葬儀屋さんがやってきて今後の打合せを行った。通夜を翌日、葬儀を明後日に行う方向で打ち合わせを行った。お坊さんは実母の葬儀を行ったお寺さんにお願いした。

萎えるとにかく萎えるやらないといけない事ぼんやりとはわかるが何をするのにも萎える。しかしやらないといけない。なんとも言えない喪失感で心がいっぱいだった事を記憶している。

ただ妻はもういない、娘の母はもういない。亡くなった妻に明日明後日とりあえず何がしてやれるだろうと考えた。最後は妻の親しい友人にも見送ってもらおう、連絡せねばと思い立った。妻の携帯を手に取った。フェイスロックはかけていなかった。生前お互いにもし何かあった時どうする?という話しを1ミリもしていなかった為、当然暗証番号もわからない。年賀状も見たが今時電話番号は書いていない。本人の誕生日娘の誕生日と試してみたが携帯ロック解除できなかった。翌日通夜の当日の午前中携帯会社に電話していろいろアドバイスもらいバックアップ取っていることにかけて初期化し再起動したら1年前くらいにバックアップ取っていて携帯ロック解除できた。そこからは連絡先の名前見ながらよく聞いてた名前の妻の友人に電話した。事情を話す度にまた涙が出た。通夜の日が日曜日で葬儀は月曜なので妻の今のパート先、娘も学校休ませないといけないので娘の学校にも連絡を入れた。疲れた本当に疲れた、夜通夜があるがそこまで精神持つかなレベルの疲れだったが歯を食いしばって気力を振り絞った事を覚えている。



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