前回は、エゴグラムの簡単な見方をお話しました。
今回は、皆さん自身が理想と考えるエゴグラムと、現在のエゴグラムに差があった場合、どのようにしたら、理想のエゴグラムに近づけるのか、その方法について、概略をお話ししたいと思います。
🍀
まずは、エゴグラムのどこをどう変えたいかを明確にしてください。
で、変えたい点を明確にしたら、次は「高い機能を下げるのではなく、低い機能を高めるという戦略」を取ります。ここがポイントです。
何故、高い機能を下げることをしないの?
それは、一番高いエネルギー状態の機能というのは、現在のその人自身を特徴づけているもので、咄嗟のときや、ストレス状態で出やすいため、そのままでは制御が難しいからです。
自分の特徴をいきなり変えるのは不自然だし、難しいって、何となく解るでしょう?
だから、低い機能を上げる方法で、間接的に高い機能を下げる方法を使うのです。
というのも、
エゴグラムの提唱者デュセイ先生は、
「人はそれぞれ一定量の心的エネルギーを持つ」という仮説を立てられ、
結果、どこかの機能のエネルギー配分を動かせば「エネルギー恒常性(=一定)の仮説」により、他の機能のエネルギー配分も変わるとしているからです。
🍀
特に覚えておかれると便利なのは、
CP-NP,FC-ACのシーソー関係です。
CPは相手に厳しく批判的ですが、NPは相手に優しい機能です。
FCは自由奔放に感情を率直に表しますが、ACは周りにあわせようとして感情を率直には表しません。
つまり、この2組は、ほぼ反対の性質を持っているからなんですね。
🍀
さて、では、それぞれの機能を高めるのにはどうしたらいいのでしょうか?
ここで思い出して頂きたいのは、交流分析、エゴグラムというのは、基本、客観的にみることができる「言動」を相手にしているということです。
つまり、内面が変わらなくても、まず、外面(言動)を変えて行くという手法で、徐々にエゴグラムを変え、性格を変えて行くことが可能だというわけです。
慣れ親しんだ自分の性格を変えて行く、自己改革するというのは、なかなかすんなりとはいきません。大きな「心の抵抗」があり、決断力と実行力が必要になります。
自己改革をおこすのに、まず、とにかく言動か入ってみましょう!というのが、エゴグラムを用いる利点かとも思います。
🍀
さて、では、低い機能を上げることを戦略とするということがわかれば、次はどうしたら、その機能を上げることができるの?ということになります。
簡単な方法としては、
桂式自己成長エゴグラム(SGE)のように、エゴグラムの質問紙の質問項目が、言動を中心に書かれている場合、その質問で「×いいえ」とした言動の中で、自分がこれは「△どちらでもない」「○はい」に変えられたらいいなあ、と希望される項目を選び出し、その言動を意識的にしてみるという方法があります。
内面までは変わらなくても、言動を変えることで、エゴグラム自体は変わり、そして、そのうちに内面にも影響が及ぶみたいな方法でしょうか。
🍀
ちなみに、各機能を上げる方法のほんの一例をご参考までに記しておきますね。
🌈低いCPを高める(⇒高いNPは下がる)
♪ 自分の考え、好き嫌いを明確にし、はっきり意見を言うようにする
♪ ルールは守るようにし、他人にも求める
♪ 時間や金銭管理を自分でする
♪ 他人に追従するのではなく、自己責任で判断をする 等々
🌈低いNPを高める(⇒高いCPは下がる)
♪相手の好ましい点、良い点はほめる
♪「ありがとう」と感謝を伝える
♪「最近どう?」「大丈夫?」と相手を思い遣る問いかけをする
♪ 初対面の人にも笑顔で声かける 等々
🌈低いAを高める(⇒他の4つの機能をバランスよく肯定的に働かせる)
♪ 一日の計画をたて、それに従い行動する
♪ メモをとったり、文章を要約したりする
♪ 相手や周りの状況をよく観察する
♪ 問題に行き詰っても、原因、状況を冷静に判断する 等々
🌈低いFCを高める(⇒高いACは下がる)
♪ 子どもやペットと童心に帰って遊ぶ
♪「うれしい」「楽しい」などの感情を表現してみる
♪ スポーツや、映画・演劇・音楽鑑賞などの趣味の話を楽しむ
♪「わー」「キャー!」などの感嘆詞も口にしてみる 等々
🌈低いACを高める(⇒高いFCは下がる)
♪「すみません」「・・でいいのでしょうか」と遠慮がちに話してみる
♪ 聞き手に徹して、まず、相手の意見を聴いてみる
♪ 部下や子どもの話すことに、まず従ってみる
♪ 相手のペースに合わせるようにしてみる 等々
🍀
いかがでしょうか?
ほかにも、各機能を高める方法はいろいろとあると思います。
ご自身が、これなら、できそうと思われる言動から意識的に心がけてみてはいかがでしょうか?
🍀
そういえば、CPが高くて、部下に厳しいと思われていたとある上司、CPを減じるのに、低いNPを上げようと思い立たれたのか、一日3回は、人の良いところをみて誉めてみる!ということにトライされていました。
で、私がお会いしたころには、程度な厳しさでいい感じでしたよ。
さあ、皆さんも、ちょっと自己変革したいなあと思った点があるなら、ハードルが低そうなところから、徐々に試してごらんになってはいかがでしょうか?
次回は、エゴグラムに強くなるーその3として、エゴグラムから読み取れる、その外のことや、エゴグラムの歴史について、ちょっと書いてみようかなと思っています。
