中秋の名月も近づいてきた9月16日、

第3回ERiCの会(ZOOMによるTA勉強会)を開催しました。

 

今回は、期末の繁忙期ということもあり、1名の方は急遽お仕事で不参加となり、後日補講となりましたが、そのほかの皆様は元気に参加されました。 

 

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さて、第1回と第2回は、自我状態分析についてのお話しでしたが、今回は「やりとり分析」についてのお話しでした。

 

E.バーンは、TAの学習おいて、一番重要なのは、「自我状態分析」で、次に重要なのは「やりとり分析」だと述べています。

 

一方、TA学習者からは。この「やりとり分析」と「人生脚本」のジャンルが解りにくい双璧だという話をよく耳にします。

 

やりとり分析を何故難しく感じるかは、後ほど述べるとして・・・

まず、やりとり分析ってなあ~にからお話ししてみます。

 

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やりとり分析とは・・・

 

 コミュニケーションの取り方を、自我状態のP,A,C とベクトルを用いて図式化、可視化したもので、

 

それにより、やりとりの傾向(癖)に気づき、

その場その場に相応しいやりとりができるようになることを目指す

ものです。

 

例えば、ついつい上から目線で話してしまう人とか、

やたら下から目線で話してしまう人もいれば、

横横の対等な会話が多い人もいます。

 

つい売り言葉に買い言葉で喧嘩腰に話してしまう人もいれば、

本当は打ち切りたい話がなかなか打ちきれなく米つきバッタみたいになって悶々としてしまう人もいます。

 

なお、勿論、同じ人でも、そのときの状況や相手によって、その傾向は違ってきます。

 

いずれにせよ、そういった癖というか傾向を可視化することで気づきやすくなるのですね。

 

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さて、コミュニケーションの取り方には大きくわけて次の3つがあります。

 

① 相補交流

   これば期待どおりの反応が相手から返ってくる交流で、例えればテニスのラリーのように、互いに続けようとすれば、ずーっと続く可能性があります。大抵は気持ちよい交流と言っていいと思います。(例外もあります)

 

➁ 交差交流

  これは、発信側が予想しなかった反応が相手から返ってくる交流で、テニスのスマッシュやフェイントのような感じとなり、交流は交差したり、的外れや肩透かしになり、一旦は中断してしまいます。

 

➂ 裏面交流

  上記の相補交流と交差交流はいずれにせよ、発言と本音が違わない場合ですが、会話の中には、あれ~、そうは言っているけど、本音は違うんじゃあないかなあ~って、感じるものあるかと思います。このような、建前(表の言葉)と本音(裏)が違うような交流を裏面交流と呼んでいます。

 

で、こうした本音と建前があるとき、私たちは、より裏面に隠された本音の方に敏感に反応するのですね。これが裏面交流の特徴です。

 

このことを法則化したのが、心理学の学習者なら多くが聞いたことがある 「メラビアンの法則」です。つまり、私たちは、言葉と表情や口調などが一致していないと感じた時、言葉そのものよりも、視覚や聴覚情報を優先的に取り入れる傾向があるというものです。

 

このような特徴を持つ裏面交流ですが、上手に思い遣りをもって使えば人間関係を穏便にスムーズに進めるのに役立つ一方、本音を言っても差し支えないときに使うのはあまり感心しません。

 

何故って、いつも裏を考えるような関係はしんどいですし、それに、本音が必ずしも裏面で正しく伝わるとは限らないからです。

 

例えば、相手にコミュニケーション障害とかがあって裏面が読みづらい場合(KY)はもとより、お国や地域による文化差や世代差のために上手く伝わらないこともあり、そうした時には、人間関係をよくすどころか、話が変な方向に展開してしまい、余計に拗れてしまうということも出てくるからです。

 

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今回のレッスンでは、いろいろな相補交流、交差交流、裏面交流の例を皆さんで考えて頂きましたが、最後に裏面交流の経験話でとても盛り上がり、予定時間を大幅に過ぎてしまいました!(^^);;

 

そう、裏面交流と言えば・・・個人差はあるものの、有名なのが、イギリス人に京都人。その裏面交流は優雅さにおいて感嘆の域にすら達することも。。

 

で、こういう場面では京都人ならどういうかなあ・・とか、京都人にこう言われたら、その本音はどう考えたらいいのやら・・・みたいな話がいっぱい出てきた次第です。(^^)

 

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さて、やりとり分析は何故難しく感じるか?

 

それは、単純な相補交流や交差交流だけでなく、場面においては、裏面交流をそこに感じてしまうことがあるからかもしれません。

 

解らなくなったときには、基本に戻るのが一番!

それは、裏を詮索することをせずに、表の言葉だけに反応してみるということです。

 

なお、先ずは、相手に相補交流で返して、信頼関係を作ってから、自分の発信したいモードで発信するというのも、コミュニケーションの改善にはとても有効な方法です。

 

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