バッハと私(349) 音楽と人生(2) | 日々新面目あるへし

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ブログを続ける指針に、会津八一の書「学規」に学びたい。
 一、この生を深く愛すへし
 一、かえりみて己を知るへし
 一、学藝を以って性を養うへし
 一、日々新面目あるへし

2016.4.21

 会津八一の「学規」第3項に「学藝を以って性を養うへし」
とある。自己流に学問は読書、藝術は音楽として、性を養うは
生存と生活を充実させる在り方と受けとめている。

 読書から学んだことは少なくない、無意識の内に自分の性格
につながっていると思える。中でも人間の勉強は殆んど読書か
ら学んだに違いない。

 音楽からは何も学んでいないようで、読書では学べないこと
を明晰に受けとめている。それは言葉で表わせない生存と生活
につながる充実感や安心感である。

 三十代の後半に悪性肝炎で5ヶ月の入院生活を経験したこと
を思い出す。ベッドから動かないように注意され、終日点滴を
受けながら本を読みヘッドフォンで音楽を聴いていた。

 この時期にはクラシック音楽だけでなく、ジャズもよく聴い
ていた。本は未読の蔵書を殆んど読んでいた。ふりかえり何と
好ましい時間を過したものと思わずにいられない。

 後年バッハに行き着いたのは、退院後も徹底して音楽を聴い
た時期があったからに違いない。今もバッハの音楽はある範囲
まで多くの音楽を聴かなければと思える。