バッハと私(297) お水取りと冥利 | 日々新面目あるへし

日々新面目あるへし

ブログを続ける指針に、会津八一の書「学規」に学びたい。
 一、この生を深く愛すへし
 一、かえりみて己を知るへし
 一、学藝を以って性を養うへし
 一、日々新面目あるへし

2016.2.3

冥利という好ましい観方がある、仏法で善業により神仏から
受ける嬉しい喜ばしいことだと説かれている。自分の経験から
云えば冥利は、何より悪業の無いことに尽きると思える。

 バッハの音楽に行き着いたことは、明らかに私にとって冥利
そのものに違いない。些細な善業はあったとしても、無意識な
悪業は神仏に祓ってもらっている思いがある。

 今年もお水取りの季節を迎える、毎年参拝して久しい行事で
あるが、恒例の荘厳なお松明の光に、無意識の悪業を清めても
らっている思いがある。

 この行事の感動と感謝の気持を、これまで多くの有縁の人に
伝えている。お松明のお祓いに心身が清められると何かきっと
嬉しいことに出会うと。

 宗教や宗教心の自由に過ぎないが、それでもお松明の輝きは
喩えようもなく美しい。若しかするとこのお松明の光にふれる
ことこそ自分の冥利かもしれない。