2016.1.31
夕食後の歯磨き、起床時の乾布摩擦とシェービング、仕事
の後のウォーキング等々、何れも平凡な生活習慣が日々続い
ている。そしてバッハの音楽を聴き続ける習慣もある。
習慣は趣味でも楽しみでもなく、生活の単なる一部に過ぎ
ない、しかしバッハを聴く習慣は、自分の時節には生き甲斐
と思えるほど充たされた時間である。
新しい家に移って早や十五年の歳月を経ている。書斎には
旧い家からのテクニクス、蔵書、楡の文机があり、毎日この
書斎で過ごす孤独さも一種の習慣であろう。
そういう孤独な時間にバッハの音楽は、何と相応しいもの
であろう。この習慣は楽しむ対象ではなく意識して眺めるな
ら平凡に嬉しいことである。