クラブのチューニングをオファー頂いたお客様の中には
錯覚をお持ちの方が少なくありません
特にヘッド重量とシャフト重量とシャフトバランスポイントとグリップ重量と長さから派生する
スイングバランスについてですが
例えば 196gのヘッドに56gのシャフトを装着して45.5インチ
グリップは太いのが好きなので下巻きを1巻き
でスイングバランスはD3~D4
以前使っていたドライバーが45.5インチで70g台のSでD3.5だったとの事です
そうなんですよ・・・賢明な方ならお分かりかと思いますが
45.5インチでD4と言えば・・・50g台のシャフトの領域とは言えません
昨今少し人気があるハンマーウェイトの200g超級のヘッドですと可能な領域ではございます
しかし196gの標準的な重量のヘッドでしかもグリップに下巻きまで加えると
ヘッドに何も荷重をしないとD0まで出るかどうかってところなんです
本来だと70g台のシャフトの領域なんだと思います
しかし、50g台のシャフトでD4出せないですか??というと出すことは可能です
シャフト先端にタングステンを封入する
シャフトの先端にウエイト釘を装着する
ヘッドの中にジェル等を封入する
グリップを軽くする
ヘッドに鉛を貼る
ウェイト調整ネジがあるヘッドはウェイトビスを交換するなどで
ヘッド側を重くするしか有りません
しかしホーゼル内に大量の封入荷重をすると、通常の状態よりもヘッドの動きに癖が出ます
チーピン系の事故が一番多くなる事が想定されます
ウェイト釘も長い物を入れないと重量が足りないでしょうから、ホーゼルの深さを越える場合が出てきます・・・うまく処理しないとショットの時にシャフトの中からビビリ音が出てしまいます
想定重量は荷重前で302~304gでしょう
リシャフトする前の重量は318g~320g
196gヘッドに56グラムシャフト・・・45.5インチ無理やりにD4を出したとします
このお客様が以前使っていた72gのシャフトで45.5インチ D4と同じ感覚のクラブには
なりません・・・・と断言します
むしろシャフトを16gも軽くするのですからクラブ長を長くする方が良策といえます
56gシャフトにリシャフトする場合は46~46.25インチで、ホーゼル内になるべく余分な荷重をしない方がナチュラルなクラブに仕上がります
がどうしても45.5インチに拘るのなら・・・バランス調整を最小限にする方がベターと言えます
56gシャフト196gヘッドで45.5インチ D0~D1がナチュラルなクラブチューニングの領域だと思っています
バランスだけに縛られますと
こういった勘違いが生じることにりかねません