夕方の 白木蓮の ひとりごと
シロクマくんに 手紙書かなきゃ
シロクマくんは、とっても筆まめです。
毎日のように手紙をくれます。
この間なんて、一日に2通もの手紙が来て、白木蓮は、とってもびっくりしました。
その返事を、白木蓮は、まだ書いていません。
「シロクマくん、待ちくたびれているだろうな。待ちきれなくて、ポストの中に入っていちゃったりして。」
そうです、シロクマくんは、ポストの中に入っています。
「モクちゃんモクちゃん、お手紙ちょーだい。」
って歌いながら。
(シロクマくんは、白木蓮のことを、モクちゃんと呼んでいます。)
夕陽が山の向こうに隠れようとしています。
そうなれば、白木蓮は花びらを閉じて、遊びに行ったりすることができます。
でも今日は、先に手紙を書いたほうがいいかも。
白木蓮は、ぽつっとつぶやきました。
「シロクマくんに手紙書かなきゃ。」
