近所の散歩道より
なんとなく気分ののらない日、もっと言ってしまえば、人と会うのもおっくうに感じるような日。 さっさと家に帰ってソファでごろごろしたい・・
それが2週間前の、雨の月曜日でした。
月曜ということと、雨。 (最強の負のコンビネーション)
ほんとに気分が沈んだままだなあと、逃げるような心境で家路につきました。
そして、最寄の駅の改札を出た瞬間。
ふうーっと前から強い風がふいて、目が覚めるような、懐かしい香りに襲われた。 包まれた、とかでなく、ふいを突かれた感じ。
あまりの懐かしさに動けなくなって、しばらくその場で立ち尽くしました。それから駅の裏側にまわってぼーっと立っていました。その香りから離れられなかったのです。 雨はやんでいました。
雨で濡れた土と枯葉にキンモクセイがまじった、甘やかで冷ややかで、しめった夜の香りでした。
この懐かしさは何だろうと、立ち尽くしていてよみがえったのが、高校時代の帰り道。
文化祭の準備の後、夜道を駅まで歩いたときのにおい。たしか川のあたり。 風がつめたくって、合服ではすこし肌寒いんだけど、暗くなるまで教室に残ったことで密かに高揚したきもち。
キンモクセイの香りが、雨上がりの夜の硬質な空気、濡れた土と落ち葉が放つにおいと混じったとき、その記憶がするするっとたぐり寄せられたのでした。一瞬にして。
風の贈りものに救われた、雨の月曜日。 透明な空に浮かぶ月をながめながら、そっと鼻歌をうたって帰りました。 なんて幸せなんだろう、とか思いながら。
~
家についてから、改札をでた時の懐かしい匂いのこと、きれいなお月様のことをゴンタ君にメールしてみた。帰宅してすぐ「懐かしいにおい、した?」 と聞くと、「うん、香り玉のにおいがした」
知らないんですけど、それ。 小学校のころ、名札やふでばこに入れるのが流行ってたとか。
あ・・ ゴンタ君が小学生のころ、わたし高校生 (爆)
思い出すものは違っても、記憶がたどりついた時期が一緒でした。 ちょっとびっくり。
