チャタテムシに困っている方 | サザクロノート

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ゆるーい毎日の記録

つい先日、某殺虫剤メーカーさんに勤めている方と
お話する機会があったのですが・・

図書館で本を読んでいて、ページをめくると
小さなダニみたいな虫を見たこと・・あるでしょ?

これ、チャタテムシという不快害虫です。

害虫にも種類があるらしく、ゴキブリは
衛生害虫というくくりだそうで・・・

衛生的に問題を起こす害虫に対しては、いろいろと
研究がなされてきて、薬剤についてもしっかりと
多品種販売されているようですが、単に不快な思いを
抱かせる「不快害虫」に関しては、それほど研究が進んでおらず
薬効が数段レベルアップするような薬剤混合に関する
特許申請が数年前にだされている程度だとか。

で、不快害虫というのは、ヤスデ、ムカデ、カメムシなど
結局ひとくくりにされて一つの商品にしかなっていないらしい。

少し話を進めると

梅雨時期に大発生したりする1mm程度の大きさである
チャタテムシ。

これ専用の駆除剤は無いらしい。

だからか、結構困っている人が多いんだとか。

適用害虫としてはひとくくりにされた中に入っているらしいが
ノックアウトはできても蘇生しちゃうような効きかたをする薬が
多かったようで

殲滅するには難しい!というのが現状のようです。

もっと掘り下げてみると

薫煙剤を使って、その場で殲滅できたとしても

このチャタテムシくんの生態が、厄介らしいのだ。

薫煙剤は1度使用すると、1週間ほど間を空けてから
再度使用する事を勧めているそうで。

これ、理由としては壁紙クロスや家具に薬剤の臭いが残ってしまうらしく
そんなこんなでお勧めできないらしい。

なので、1週間後に再度使用すると効果的!としか謳えないような
状況だそうだ。うん大企業だからクレーム対応を考えると致し方無いのか。


さて、チャタテムシくんの生態が厄介というのは
この使用方法として推奨せざると得ない状況とマッチングしないかららしい。

チャタテムシの種類にも複数あるので、ここでは例として羽の無い
「ヒラタチャタテ」くんの生態を踏まえてみましょうかね。

ヒラタチャタテくんは、雄を必要としない単位生殖だそうです。

はい、1匹で産卵可能。

高温多湿を好み、えさは「カビ菌」だったりする。

カビの繁殖する場所が「楽園」という虫さんなんだな。


言い換えれば、弱点として

孵化後は25度で湿度55%以下だと成長できないらしい。
しかも0度で3時間もすると死ねるそうだ。

ただね、1匹の生涯で100個も産卵できちゃうらしく
正しく弱い虫くんは量で勝負!という生態系の鉄則を
しっかり守っているんだなぁ。

そして産卵能力もハンパ無いんですよ。

卵から孵化したらその日~4日目あたりで産卵するらしい。

生まれて直ぐ産卵・・ある意味凄すぎ。

そんでもって卵は9日間~13日間程度で孵化しちゃう。


でね・・・生態とのマッチングや宜しく無いこと根本原因は

<卵には薬剤が効かない>

これに尽きるそうで。


1週間に1度しか薫煙できないのに


ヒラタチャタテくんは、毎日生まれ毎日産卵するという鉄壁の
ディフェンスを敷いているわけです。

孵化するまでの卵には殺虫剤は無効なので

このヒラタチャタテくんを完全に殲滅するには

部屋を空っぽにした上で、少しゆとりをみて

連続15日間程度「薫煙剤」を使用しつづけないといけない

という事になります。


はい、部屋が薬品汚染されますがな。


なので、人間の負け・・です。

さすが昆虫・・・強いな。


もし人間の英知をもってして殲滅を図るなら

薬剤だけでなく、他の弱点を突くしかないでしょうね。


冷温で死ねるチャタテくん
乾燥でダウンするチャタテくん

ここですな。

例えば、ドライアイス。

部屋一面にドライアイスを敷き詰め、チャタテくんの活動エリアを
氷点下にしちゃう・・とかね。

卵が冷凍保存されて、作戦終了後に復活の呪文を唱えられたら
堪らないので、一日置きに常温に戻して孵化したら酷寒の世界で
お待ち申し上げるというね。

ドライアイスだったらそのまま気化するので、湿気も気にならないだろうし
※成型のために少量の水が含有されている場合も多々あるけど。

そもそも露点温度も低くなるので、真冬の状況を作り出せれば
戦えちゃうかもしれん。


けどね


手間隙コストを考えると、薬剤連続使用して殲滅後に
壁紙張替えが良かったりするわな。


この話を踏まえて、友人がチャタテムシとの闘いに勝利した話は


こちら↓


チャタテムシ 駆逐大作戦!! その1

チャタテムシ 駆逐大作戦!! その2

チャタテムシ 駆逐大作戦!! その3

チャタテムシ 駆逐大作戦!! その4

チャタテムシ 駆逐大作戦!! 最終決戦