外科のT先生から、

今回の手術の厳しさを聞き、

手術の同意書を書かねばならない。


母は手術を迷っていた。


延命治療はもともとしたくないと言っていた。

私もそれを聞いてわかったと答えていた。


つらい治療してまで生きていくのは嫌だと。

私もそういう立場になったらそう思うので理解はしていた。


母「うーん…」


私「手術できないかもって言われてて、手術してもらえるのならしてもらった方がいいよ」


母「…」


私「手術しないと9月中に心臓止まるかもって、T先生言ってたよ」


母「うん。9月中に死んでもいい」

何故かニコニコと笑顔で言った。


私「……」

母「……」


私「どっちみち…(死が見えているならば)、少しでも生きられる望みのある方に、手術してもらったほうがいいと思う。」

母「何ヶ月も病院生活嫌だ」

私「手術受けないと家には帰れないよ」

母「…」

私「手術受けないとしても療養病棟とかで生活することになるって、前先生言ってたよ。家に帰りたいならば手術しかないし、お父さんの3回忌もしてあげたいんでしょう?」


母「でも、迷惑かけちゃうでしょう?」

母は私に負担をかけたくないらしい。

私は小さい頃から病弱で、今も風邪引きやすく熱を出し、寝込むことが多い。体力もない為疲れやすい。

おまけにリウマチ、高血圧もある。

今までの病院付き添いでも「ごめんね、ありがとう、身体大丈夫」としょっちゅう私の身体を気遣ってくれている。


私「今はそれは考えなくてもいい。J(私の姉)も手術した方がいいって電話で言ってたよ。」


母「そお?

じゃあ…うーん…手術受けます。」


私が強引に説得したような感じになってしまったけれど、

手術しか生きられないならばやるしかない。