嵐山にある旅館「星のや京都」に行きました。
大堰川の中腹に位置するこの旅館。
エントランスまでは車で行く事が出来ず、
渡月橋から大堰川を専用の船で上がっていく演出です。
たったそれだけのことなのですが、何だか楽しい。
いくつになっても船はテンションがあがります(笑)。
日本史を勉強した人ならば覚えているでしょう、
大堰川や高瀬川を開削した京都の豪商、
角倉了以の邸宅だった場所をリノベーションした宿は、
各部屋が離れになって広大な敷地に点在していて、
見た目とは裏腹にスタイリッシュな設えになっています。
こちらは星野リゾートが手掛ける高級旅館。
一泊ウン万円となかなか痺れる価格です。
家族連れで行くというよりも、ちょっと訳ありの
お忍びカップルがステイするのに相応しい場所です。
携帯の電波も届き辛く、テレビもない部屋。
川のせせらぎやトロッコ列車の音を聴きながら、
ゆったりとした時を過ごすのにピッタリの空間です。
それでいてWi-Fiは完備していたりするので、
メールチェックなども出来るので助かります。
まったりとお部屋でしばらく過ごした後、
夕食は「星のや京都ダイニング」での京料理。
宿泊料金には食事代は含まれていませんので、
近隣の料亭などに出向くことも可能ですが、
せっかく泊まったのですからこちらのお料理を。
昨年までは宿泊客しか利用が出来ませんでしたが、
今年より食事のみの利用も可能になったようです。
アラカルトはなく、15,750円と21,000円の2コースのみ。
この日は21,000円のコースを頂きました。
月替わりで献立が変わるとのことで、
4月という季節柄、春をイメージした料理の数々は、
桜鯛や蛍烏賊、琵琶湖産子鮎にたらの芽など
春の息吹を感じさせる素材を取り入れてはいます。
しかし調味や火入れ、素材の活かし方、盛りつけなど、
基本に忠実ではありますが、そこに驚きはありません。
非常に凡庸で、粛々と皿が進んでいくイメージです。
また、サービスも残念なものでした。
これはレストランのみならず宿泊の方もそうだったのですが、
客との間合いが掴み切れていない上滑りなもので、
一生懸命マニュアルに沿おうという姿勢が見て取れます。
ミスをしないようしないようという守りの接客。
これでは感動が生まれません。
全般的に若いスタッフが多かったのですが、
おそらく品質の高いサービスを受けたことがないのでしょう。
自分たちが経験したことのないサービスを
お客さんにすることはまず出来ません。
設えも良くお洒落な施設ではありますが、
「仏作って魂入れず」という感じなのですね。
聡明なマネージャーさんがお一人いらっしゃったので、
その旨お伝えしたのですが、改善されると良いなぁ。
そうそう、この日は僕の誕生日の後ということもあって
同行の皆さんからケーキをプレゼントして頂きました。
いくつになってもこういうサプライズは嬉しいものです。
ありがとうございました!
【星のや京都】
京都府京都市西京区嵐山元録山町11-2
050-3786-0066