チェコの作曲家スメタナ生誕200年(1)

 

今年はスメタナの生誕200年です。

 

チェコの有名な作曲家と言えばまず浮かぶのがドヴォルザークでしょうか。

その他にもスメタナ、スーク、マルティヌー、ヤナーチェックなどの作曲家がいますね。今年はスメタナ生誕200年にあたり日本でもあちこちでスメタナの曲が演奏されています。

 

そんな中、6月15日と16日に続けてスメタナを含むチェコの作曲家の曲を聴く機会がありました。

まず15日(土)にはヴァイオリニストの石川静リサイタルがありました。

石川静さんは14歳でチェコに渡り、その後ずっとプラハに住んで活躍している素晴らしいヴァイオリニストです。

 

私は10年以上前にプラハ音楽アカデミーの夏季講習に数年続けて学びに行ったことがあります。その時にこの夏期講習のお世話をしてくださったのが石川静さんでした。

 

石川さんご自身がプラハ音楽アカデミーで学ばれ、同じ出身のチェロのカレル・フィアラ、ピアノのクヴィタ・ビリンスカの3人でクーベリック・トリオを結成されていました。一糸乱れぬリズムとハーモニー、主役を見事に輝かせつつ3人で次々に引き継いでいくストーリー作りの素晴らしさ。今までたくさんのトリオの演奏を聴いてきましたが、クーベリック・トリオは私にとっては忘れることのできない別格の存在です。それほど強烈な印象が残る演奏でした。

 

石川静さんとはコロナ禍で連絡が途絶えていましたが、久しぶりに日本でソロツアーをすると連絡をいただきました。自らご連絡をくださりとても嬉しかったです!

クーベリックトリオの演奏が頭の中に蘇り、何が何でも聴きに行きたいと思いました。

 

そして楽しみにしてうかがった王子ホールでのリサイタル、久しぶりに聴く石川さんのヴァイオリンは情熱的で、憂いのあるなんとも言えない音色と深みのある音楽に心を揺さぶられました。

中でも、スメタナ作曲のヴァイオリンとピアノのための二重奏「わが故郷より」は物悲しい旋律を石川さんが豊かな音量で奏でると圧倒的な存在感で故郷への想いが迫ってきます。私も演奏したことがある曲だったので感慨深かったです。

石川さんの演奏を聴いていたらプラハに行っていた頃の思い出が次々と心に浮かんできました。

 

また、プラハで一緒に学んだ知り合いにも会え、嬉しかったです。

石川さん、素晴らしいひとときをありがとうございました!