昨年の11月に投降した記事を再投稿しておきます。

 

感染症学において、特定の病原体が特定の疾患の原因であることの証明に「コッホの4原則」を満たしているかなどが原則論としてあります。

 

■「コッホの4原則」

(1)病気の生物に見つかり、健康な生物には見つからない。

(2)病気の生物から単離され、純粋培養する。

(3)純粋培養した細菌を健康な生物に接種すると同じ病気になる。

(4)病気になった生物から、同じ細菌が見つかる。

 

この方法で多くの細菌と病気との関係が証明されました。

 

 

ロベルト・コッホ:

「近代細菌学の開祖」とされるドイツの医師で細菌学者ロベルト・コッホ(1843年~1910年)は1876年に炭疽菌、1882年に結核菌、1884年にコレラ菌の発見。同時に細菌の純粋培養法の基礎を確立。(病理標本の)染色の方法を改良。1905年、結核に関する研究の業績よりノーベル生理学・医学賞を受賞。

 

 

例えば、世界で最初に発見されたウイルスはヒトの病気のウイルスではなく、植物のウイルスで「タバコモザイクウイルス」というウイルスなのだそうですが、(1)~(4)の原則を満たしていたことで、電子顕微鏡の登場以前で病原体は可視化されなかったけれど、原因微生物としてつきとめられたようです。
 

 

以下は酒井健司先生のお話から一部抜粋引用させて頂きます

■タバコモザイクウイルス

1898年に世界で最初に発見されたウイルス「タバコモザイクウイルス」は植物のタバコの葉にモザイク状の斑点を生じさせる病気を引き起こします。

 

タバコ栽培は経済的に重要でタバコモザイク病の対策が必要であったのと、(証明)実験が容易であったことからのようです。

 

(当時は電子顕微鏡の発明以前で)ウイルスそのものを直接観察できないのに、どのような方法でウイルスを発見したのでしょうか。

 

タバコモザイク病が伝染することはわかっていました。

 

当初は細菌が原因だと疑われましたが、顕微鏡でいくら探しても原因菌は見つかりません。また、細菌を通さない目の細かなフィルターで濾した液も病気を引き起こす力を保っていました。

 

ここまでなら、病原体ではなく水に溶けるなんらかの毒素が病気を引き起こしている可能性を否定できなかったのですが、濾過と感染を繰り返しても病気を起こす力が弱まらないことが実験で示されました。普通の毒素なら薄まって毒性が弱くなるはずですが、この実験で「増殖する」という性質を持つことがわかったのです。

 

その後、電子顕微鏡が利用できるようになり、タバコモザイクウイルスを直接観察できるようになりました。細い棒状で、おおよそ生物のようには見えません。長さが300ナノメートルといいますから、大腸菌の約10分の1の大きさです。

 

 

インフルエンザの原因はインフルエンザウイルスですが、ウイルスとは別に「インフルエンザ菌」というグラム陰性桿菌の細菌があります。これは、インフルエンザ患者からこの細菌が多く発見されたため、原因菌だと誤って考えられたためなのだそうです。

 

 

インフルエンザ菌がインフルエンザウイルスの増殖を助けているのか、あるいは、インフルエンザウイスが増殖すると結果的にインフルエンザ杆菌が患者の体内で増えるのかもしれませんし、病理学的にはどちらかなのではないでしょうか。

 

 

 

■光学顕微鏡ではコッホの4原則の(1)でつまづくことがしばしばだった

ウイルスの観察が可能な電子顕微鏡の登場以前は(1)でつまづくことがしばしばだった。

 

細菌の10~50分の1ほどの大きさしかないウイルスは普通の光学顕微鏡には分解能がなく、つまりウイルスを見ることは出来ないため、1931年にドイツで電子顕微鏡が発明される以前は、ウイルスが原因であっても、しばしば、別の細菌が「ぬれぎぬ」を着せられた。

 

野口英世の悲劇

光学顕微鏡の限界と電子顕微鏡の不在によって研究業績の一部を否定されたのが、医学者で細菌学者の野口英世である。野口は米国のロックフェラー医学研究所に在籍中の1911年に、梅毒スピロヘータの純粋培養に成功したと発表したことで一躍、脚光を浴びる。

 

野口は1913年には小児麻痺(ポリオ)の病原体を発見、狂犬病の病原体を発見したとそれぞれ発表する。これらの発見もまた素晴らしい成果として称賛される。また1918年には南米の黄熱病の病原体を発見したと発表する。しかしポリオと狂犬病、黄熱病の病原体はいずれもウイルスであり、野口によるこれらの発見は後世の研究によって否定されてしまう。

 

更に、1911年に発表した梅毒スピロヘータの純粋培養は、追試の成功者が現れず、野口が培養した細胞株を別の培養容器に移し替えて培養した細胞株(継代培養株)は病原性を失っていた、などの問題が生じていた。これらのことから、梅毒スピロヘータの純粋培養に関する業績も、現在ではほぼ否定されている。

 

野口英世の誤りは「誠実な誤り(Honest Error)」だったといえるのだろうか。これは最近になって疑義が持たれ始めた。特に黄熱病の病原体発見は、黄熱病と良く似た症状を示すワイル病の病原体を見間違えたことが明らかになっている。そして当然すべきことである血清反応から、野口は自分が発見したのが黄熱病ではなく、ワイル病の病原体であった(つまり発見は誤りであった)と自覚していたとされるにもかかわらず、学術論文はそのようには発表しなかったというのだ。

引用元:

 

 

 

■AIDSの原因であるHIVは動物実験では(3)を満たしていない
 

フランス、パスツール研究所のリュック・アントワーヌ・モンタニエ博士は1983年、エイズの原因となるレトロウイルスHIVを発見し、2008年にノーベル生理・医学賞を授与されている。

 

但し、動物への感染実験は成功しておらず、コッホの4原則を満たしていないものの、AIDSの原因がHIVであるということは疫学の上から明らかで、これを否定した南アフリカでは2000年から2005年にかけて35万人がAIDSで死亡している。今ではAIDSには治療法も確立されている。

 

遺伝子レベルでの病原体と宿主との関係で、ヒトに感染して病気を発症させるウイルスが他の動物にとっても必ずしも病原体となるわけではないし、逆もまたしかりなわけですが。

 

 

つまり、AIDS、HPV、ヘリコバクター・ピロリなども「コッホの4原則」を完全に満たしているわけではないようです。

 

 

引用元:

参考:

 

 

■COVID-19の病原体SARS-CoV-2はまだ「単離」されていない

COVID-19の最初の症例報告

2020年1月7日に「Nature」に掲載され、今回のコロナ騒動のもとになった中国の論文

患者は既往歴のない41歳の男性で、2019年12月20日に発症し、26日に武漢中央病院に入院。

 

魚介類やハリネズミ、アナグマ、へビ、鳥などを販売する野生動物市場で働いていたが、コウモリは売っていなかった。

 

入院時38.4℃の発熱、咳嗽、呼吸困難があり、白血球、血小板、その他の生化学検査LDH、CKなどは正常、リンパ球分画が高く、CRPが41.4mg/dlと上昇(正常値は0.3以下)。血中酸素飽和度SpO2は67mmHgと低下(正常値は95以上)。胸部X線撮影・CT検査で両側に間質性の陰影が認められた。

 

入院時に気管支鏡が行われ、BALF(気管支肺胞洗浄液)200μlを分析。分析方法はショットガン・シーケンス法でアメリカ、イルミナ社のMiniSeqを使用。30Kbの遺伝子配列を2Kbほどの短さにショットガンで細切れに取り出し、その一片の両断端の300ペアほどをもとにコンピューターでアライメントしていき、その全ゲノム配列は29903ntでGenBankにMN908943として新たに登録された。

 

不思議なことに、この論文に「コッホの4原則」の1は何処にも見当たらなかった。

 

原因ウイルスがBALF中にいるというだけで、何のウイルスを遺伝子解析したか書かれていなかった。因みにその時インフルエンザ、マイコプラズマ、アデノウイルスなどはPCR検査で否定されている。

 

その後、抗生物質、抗ウイルス薬、グルココルチコイド(副腎皮質ホルモン)などが投与されたが、3日目にはICUに入り、6日目には別の病院に搬送されたが、その後の経過は書かれていない。BALFは通常50mlほどの生理食塩水で行うが、どのように処理して200μlを取り出したかも記述なし。

 

その2週間後にWHOがなぜCOVID‐19の原因に(SARS-CoV-2と)指定したのかについては詳細不明。

 

しかし、感染は世界に広がっていった。

 

但し、子宮頸がんの原因、ヒトパピローマウイルス(HPV)も、胃がんの原因、ヘリコバクター・ピロリ菌も「コッホの4原則」をすべて満たしているわけではなく、歴史上、これまで病原体の存在しない感染症はない。

 

 

世界のあちこちの研究機関で、SARS-CoV-2の「分離」には成功しており、日本でも、国立感染研究所で分離に成功した電子顕微鏡写真が感染研のHPに掲載されています

 

カリフォルニアで主に検出されるB.1.429 (Epsilon) 系統( SARS-CoV-2 Variant of Interest, Lineage B.1.429, Epsilon)の電子顕微鏡写真像

 

インドで主に検出されるB.1.617.1 (Kappa) 系統( SARS-CoV-2 Variant of Interest, Lineage B.1.617.1, Kappa)の電子顕微鏡写真像

 

インドで主に検出されるB.1.617.2 (Delta) 系統( SARS-CoV-2 Variant of Concern, Lineage B.1.617.2, Delta)の電子顕微鏡写真像

出典:

 

 

■「単離」はされていない

自然環境中には、多種多様な微生物が存在しているが、これら微生物は複合微生物系を形成している。

 

 

しかし、2021年11月現在今回のSARS-CoV-2に関しては、武漢の市場や、宿主であるコウモリなどからSARS-CoV-2が「単離培養」されたという論文などは出ていない。

 

 

SARS-CoV-2が元々コウモリなどを宿主として存在し、今回のパンデミックが自然発生で、世界中にウイルスがヒトヒト感染で拡散したと信じている人々というのはむしろ情報不足としかいいようがないようです。

 

 

人工的な「機能獲得実験」である目的で作られたウイルスであった。

 

 

プランデミック以前の2019年に中国はPCR機器大量発注を行い、英米のバイオメーカーと共にワクチンの開発競争に加わり、これらの国々では「パンデミック」を見越して何年も前から用意が進められていたと考える方が全ての辻褄があいます。

 

 

米国の上院公聴会で、武漢ウイルス研究所に資金援助と技術支援していたアンソニー・ファウチ博士に対する疑惑が追求され、今や、10月24日から、米国のTwitterのトレンド上位に「#ArrestFauci(ファウチを逮捕しろ)」というハッシュタグが入っているのだそうです。

 

 

仮にファウチ博士が逮捕されたとしても、世界は元には戻らないし、SARS-CoV-2によって死亡した人々よりも、「ワクチンもどき」によって死亡した数の方が恐らく遥かに多いと思われますが・・・

 

 

 

 

 

参考:

 

 

この様な異見もあるようです。

日本語字幕付き動画 2分11秒

 

 

HIVウイルスとHTLV-1の類似点、 HIVとSARS-CoV-2の類似点等々、これらのウイルスの系統的な関連性についてはいずれ明らかになる日が来るかもしれません。