総務省の発表では2021年12月1日現在の日本の総人口（推計）は1億2547万人で，前年同月に比べ62万人の減少 （マイナス0.49％）なのだそうです（注）
21年7月の確定値では総人口が1億2568万2千人（日本人人口： 1億2292万8千人）
内訳として
・15歳未満人口は 1484万9千人（11.8％）
・15～64歳人口は 7465万8千人（59.4％）
・65歳以上人口は 3617万5千人（28.8％）
完全に逆ピラミッドで少子高齢化の影響が大きいのですが、これが、コロナによって更に深刻な状況のようです。
（注）日本人人口でみると1億23352千人から（2020年の12月1日の推計データの）1億22928千人を引いた42万4千人が20年12月～21年12月までの1年間の日本人人口の減少数字のようで、あとは東日本大震災のときと同様、在留外国人の減少などの影響が20万人ほどという内訳のようです。
■出生数と特殊出生率のデーターは厚労省が毎年発表
日本の出生数や特殊出生率は厚労省が毎年発表しており、厚労省のHPに1950年から2019年までの確定値の数字が公表されています。
1950年から1974年までの特殊出生率は概ね2.0以上でした。
1966年の特殊出生率だけ1.58と少ないのは、1966年が60年に1度の丙午（ひのえうま）にあたる年で、出生数が136万人と前年比25%減に落ち込んだからなのだそうです。
その後1975年以降は、年々減少。
2003年と2004年に1.29まで下がり、その後2015年には1.45に回復していたものの再び減少。2019年現在では1.36だったことがわかります。
2019年までは厚生労働省政策統括官付参事官付人口動態・保健社会統計室「人口動態統計」（2019年は概数）、2040年の出生数は国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口（平成29年推計）」における出生中位・死亡中位仮定による推計値なのだそうです。
2040年の数字が推計されたのはCOVID-19以前なので、推計し直せば、2020年と2021年の状況からはこの数字どころの減少ではなさそうです。
引用元：
バックデータ(BDはこちら)［Excel形式：34KB］
■2020年の出生数は前年4.7％減少だった
2021年5月に発表された2020年の数字は、前年度比4.7%減の85万3214人だったそうです。
20年度の婚姻数は19年度と比べて16.1%も減り、日本は結婚しないと子どもを持たない傾向があり、婚姻先送りも少子化の加速に響いた、と日経新聞は分析しています。
厚労省によると20年8～10月の妊娠届数は前年同期比4.6%減の21万5417件だった。
妊娠届は多くが妊娠11週までに出されるため、7～8カ月後の出生数の目安となる。
80万人割れは現行の統計をさかのぼれる1899年以降で初めてとなる。
国立社会保障・人口問題研究所（社人研）が17年に示した推計（日本人のみ）では21年は86万9000人と見込んでいた。
第一生命経済研究所の星野卓也主任エコノミストが妊娠届などをもとに21年の出生数を試算したところ、76万9千人まで落ちこむとの結果が出た。
社人研の17年推計と比べるとおよそ10年も前倒しで80万人割れが現実化することになる。（中略）
スペイン風邪の感染が落ち着いた1920年でみると出生数は前年比14%増の203万人まで上昇した。
当時の妻の平均初婚年齢は23.2歳で2019年は29.6歳まで晩婚化した。
1人の女性が産む子どもの数が減り、過去のような急激なリバウンドは見込みづらい。
果たしてどのくらいの数字になるのでしょうか・・・
日本政府は日本人の人口減少に歯止めをかける気が本気であるならば、婚姻数の減少、女性の晩婚化という日本人のライフスタイルの変化に応じて対策すべきなのではないでしょうか。
先進国の中ではフランス政府が積極的に取り組み、成功させた事例などを参考に、力を入れた一定の支援と選択肢を考える必要がありそうです。
これは日本経済の回復を図ることと同時に今まで以上に、政府がしっかりと取り組むべき課題と思われます。
参考：
https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/meeting/taskforce_2nd/t_3/pdf/s2-5.pdf
http://www.clair.or.jp/j/forum/forum/pdf_266/05_kaigai01.pdf
