移植したドナーさんの細胞が生着すると、
ドナー由来の細胞が増えてくる。
ドナーさんの細胞が息子の体を『他人=異物』とみなし、排除しようと攻撃してしまう反応をGVHDという。
GVHDは様々な臓器に、様々な症状を引き起こす。
時には生命を脅かすこともあり、HLAの不適合があると重症のGVHDを生じる危険性が高くなる。
移植後100日以内に起こるものを急性GVHDと言って主に皮膚、肝臓、胃腸などが攻撃されます。
・皮膚が攻撃されると
麻疹や風疹のように赤みをもった皮疹が出たりすることが多く、体全体が赤くなることがある。痒みやピリピリ痛みを感じ、重症の場合はやけどのように皮膚がただれてしまう事もある。
・肝臓が攻撃されると
黄疸が出たり、全身の怠さ、皮膚の痒みが出る。
・胃腸が攻撃されると
水のような下痢や溶き卵のような粘膜が浮かぶことも。
酷くなると腹痛、嘔吐、血便を伴うことも。
GVHDは、
症状の軽いものから複数の臓器が障害される重いものまで様々。
息子は移植後2週間くらいから全身に赤みのある発疹が出て所々に熱を持ち強烈な痒みを伴った為、最初はステロイドの軟膏を塗ってましたがそれでも改善されなかったのでステロイドの点滴が10日間入ってました。
点滴が入ってから2〜3日で、発疹も痒みも落ち着きました。
それからは目立ったGVHDはなかったけど、
GVHD予防の免疫抑制剤が点滴から内服に切り替わって2週間後くらいから手の親指の乾燥が目立つように。
こんなこと13年間生きてて初めて。
痛みや痒みが無いのが幸い。
今は全部の手の指先全体がヒビ割れてます
手のひらの皮がポツポツと剥けたり
手以外は何ともない。
手に関しては保湿剤を塗っても塗ってもカサカサ。
移植後はほとんどの方が皮膚のGVHDは出ると思います。
息子は全然軽い方だと思う。
、、、だけど心配
移植後の皮膚は、
前処置での大量の抗がん剤や放射線治療の影響で、
皮膚のバリア機能が障害され
薄く乾燥して傷ができやすい状態になってしまうそうです
移植というものは、
移植できて無事生着してヤッター🙌はい終わり!!!ではなく、それからがもっと大変なんだと思う。
再発に怯え、
放射線や抗がん剤治療による二次ガンに怯え、
健康な人は何でもない事で済むことが、感染症に罹ってしまったら重症化して命を落としてしまうかもしれないこと。
そして移植後は長期に渡って色んな合併症が起こる危険性があること。
心配し過ぎる必要はないけど、心に留めておかないといけないこと。
これから一生、この心配は付きまとうことになるだろう。
不安や心配を口にしたらキリがない。
GVHDは息子の病気の場合は出ない方がいい。
利点は全くない。
今の所、手の指先の乾燥だけで済んでいる。これもできればない方がいいのはわかっている。だけど、移植したドナーさん細胞が息子の体の中で元気でいてくれてる証拠のような気がしてちょっとだけ安心する自分もいる。
ドナーさん細胞のおかげで息子は元気で、
今ではプレドニンも輸血も無しでヘモグロビンが自力で二桁になる事ができてる。
ありがとう、ありがとう。
どうかこれからもずっと息子の体の中でよろしくお願いします。と毎日祈ってます