http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201805/CK2018052202000250.html
タイ王国はこの4年で多くの事が変わった。
無血クーデターを成功させたプラユット暫定首相は就任4年を過ぎ、いまだなお現役続行中である。
この4年を振り返ると前首相インラックの逮捕、国外逃亡、前国王ラマ9世の死去、新国王の即位、紙幣、貨幣肖像の変更など大きな事柄だけでなく、変化に跳んだ4年が激動し過ぎ去って行った様な気がする。
政治面だけでなく、経済面も振り返ってみたい。
円バーツベースでは1万円が3200バーツ前後だった為替は一時期1万円が4100バーツ迄下落した、経済も大幅に縮小したが、2年程で上昇に転じた。
GDPは4%越えで上昇し景気も回復傾向にある。
軍政も2年政権を担当すれば、そこそこの運営方法をマスターするのだ。
当初、軍人の暫定首相は政権運営に戸惑いギクシャクしていた。
大臣の首も名前を覚えないうちに変わってしまった。
役人の使い方も分からず、役人が右往左往していた。
都知事や県知事も選挙で当選したものが首を切られ軍人が要職に就いた。
元々、東南アジアはタイに限らずスペックがあったが、後半の2年では軍政ならではのスピードで物事が決まっていった。
役人の使い方も慣れてきた様で行政も滞りなく流れ出した。
警察による上納金が軍による上納金に取って代わり警察の力が半減したが、良かった事もある。
警察が裏金に困って、まともに仕事をしだしたのだ。
交通の取り締まり、犯罪者の検挙など今までは裏金があったので仕事をしなくても金に困らなかったのだが、検挙して罰金を徴収する様に改善されたのだ。
軍人や政治家も取り締まりにあい痛い目を見た。
揉み消しを図って逆にSNSやマスコミに叩かれ左遷されたものもいる。
軍政が思わぬ結果を招いた事もあるのだ。
経済は上向きになり、軍政は結果的に良い方向に転がり4年を迎えたが、今年は選挙が行われるのだろうか?
時期選挙で軍関連の政党が勝利し民主的にプラユット首相が誕生するのかも知れない。
本人はやる気満々の様な気がする。
タクシン派も黙ってはいないだろう。
低所得者層から人気もあり、選挙になれば過半数に迫る勢いもある。
上院の半数は軍が押さえている。
下院で1/3を取ればプラユット暫定首相の勝ちだ。
タケノコの様に少政党が乱立している。
来年2月に本当に選挙が行われるのか?
タイ国が来年も揺れ動く!