洛西竹林公園(生態園) | 散策日記Ⅰ

散策日記Ⅰ

美術館&博物館で開催された展覧会の記録、それにまつわる散策記です。

 竹類はイネ科タケ亜科に属する植物で、世界には1200種、日本には600種あると言われています。洛西竹林公園の生態園で約110種類の竹を見ました。竹類を大まかに分類すると、マダケ属・メダケ属・ヤダケ属・カンチク属・ホウライチク属・ササ属に分けることができます。

 

マダケ属

 マダケ属は最も数が多く、細かく分類すると、マダケ種・クロチク種・ホテイチク種・モウソウチク種の4種に分かれます。

 マダケ属マダケ種

 マダケ(真竹)は日本を代表する品種です。篭類などの編組物(へんそもの)や、建築、加工などに最も適しています。

 

 左がキンメイチク(金明竹)で右がギンメイチク(銀明竹)

 

 左がオウゴンチク(黄金竹)で右がシボチク(絞竹)。シボチクは花器や茶器などの工芸品に利用されています。

 

 左がケイチク(桂竹)で右がコウチク(光竹)。ケイチクは「台湾マダケ」とも呼ばれ、竹刀に利用されています。

 

 マダケ属クロチク種

 左がクロチク(黒竹)で右がハチク(淡竹)。クロチクは釣りざおや竹工芸品に、ハチクは茶筅などに利用されています。

 

 マダケ属ホテイソウ種

 左がホテイチク(布袋竹)で右がオウゴンホテイ(黄金布袋)。ホテイチクの竹稈下部には寄り節が見られます。

 

 マダケ属モウソウチク種

 左がモウソウチク(孟宗竹)で右がキッコウチク(亀甲竹)。モウソウチクは直径20cmにもなる日本で最大の竹です。キッコウソウは竹稈(ちっかん)の節間が亀の甲羅のように見えるのが特徴で、京銘竹に指定されています。

 

 

メダケ属とヤダケ属

 左がメダケ(女竹)で右がヤダケ(矢竹)。メダケは川端に自生する竹で、竹皮が竹稈に残るという特徴があります。ヤダケは弓矢に利用されています。

 

カンチク属

 左がカンチク(寒竹)で右がチゴカンチク(稚児寒竹)。カンチクの竹稈は光沢のある紫黒色で、タケノコは秋から初冬に出ます。チゴカンチクの竹稈は日に当たると鮮やかな紅色になります。

 

ホウライチク属

 左がホウライチク(蓬莱竹)で右がホウオウチク(鳳凰竹)。ホウライチクは熱帯性の株立ち(茎の根元から数本の茎が立ち上がること)で、竹稈は10mに達します。ホウオウチクの竹稈は2~3mで、葉が鳳凰の形をしています。

 

 左がスホウチク(蘇枋竹)で右がホウショウチク(蓬翔竹)。スホウチクの竹稈は黄色地で緑色の縦縞があり、夏から冬にかけて赤くなります。ホウショウチクは葉に多数の白条が出現する品種です。

 

ササ属

 背が高いのが竹、背が低いのが笹と区別するよりも、さやがついていないのは竹、さやがついているのは笹と区別すると良いようです。

 

 左がクマザサ(隈笹)で右がチゴザサ(稚児笹)

 

 左がミヤコザサ(都笹)で右がオカメザサ(阿亀笹)