須磨離宮公園のバラ⑤ | 散策日記Ⅰ

散策日記Ⅰ

美術館&博物館で開催された展覧会の記録、それにまつわる散策記です。

 かつて皇室の別荘、武庫離宮があったという須磨離宮公園。そのシンボルとも言える王侯・貴族のバラ園には、世界の偉人に捧げられ、その名を冠したバラが集められています。

 

 

 今回はその中からオールドローズを挙げました。分類は咲き方別。解説は須磨離宮公園のHPから引用しています。

 

 

一季咲き

 

ジャンヌ・ダルク(アルバ系)

 1818年、フランスのピペールが作出。12~13世紀に起きた英仏100年戦争の解決に尽力したが、火あぶり刑に処されたフランス悲劇の聖女の名にちなんだバラです。

 

 

ロサ・アルバ・マキシマ(アルバ系)

 西暦1500年より前からあったと言われているオールドローズ。ダマスク系の香りがします。イギリスのばら戦争でヨーク家のシンボルだったアルバ・セミブナの枝変わりとされています。

 

 

ブルボン・クイーン(ブルボン系)

 1834年、フランスのモーゲットが作出。早咲きのオールドローズです。

 

 

シャポー・ドゥ・ナポレオン(チャイナ系)

 1827年、フランスのピベールが作出。花についた、がくの形がナポレオンの肖像画で見る帽子(ナポレオンハット)の形に似ていることから名付けられました。

 

 

ファンタン・ラ・トゥール(チャイナ系)

 静物画で有名な19世紀フランスの画家の名にちなんで名づけられたバラです。

 

 

ヨーク・アンド・ランカスター(ダマスク系)

 1629年以前に作出。白・桃・その混合の花色のバラです。15世紀の英国「バラ戦争」で、ヨーク家(紋章が白バラ)とランカスター家(赤バラ)の和解にちなんでいます。

 

 

カーディナル・ドゥ・リシュリシュー(ガリカ系)

 1840年以前にフランスのラッフェイが作出。17世紀にルイ13世を支えたフランス宰相・リシュリュー卿にちなんで名づけられたバラです。

 

 

コンプリカータ(ガリカ系)

 1800年以前に作出。中心が白い桃色花のバラで、5弁の一重の花が一季咲きをします。

 

 

ランブリング・レクター(ハイブリッド・ムルティフローラ系)

 1912年以前に作出。小輪の白色の花をつけるつるバラです。

 

 

返り咲き

 

マダム・ピエール・オジェ(ブルボン系)

 1878年、フランスのヴェルディエが作出。「ラ・レーヌ・ヴィクトリア」の枝変わり種。芳香性のある半つる性のバラです。

 

 

ソンブロイユ(クライミング系)

 1850年、フランスのロバートが作出。花弁数80以上のロゼット咲きをする品種です。

 

 

レーヌ・デ・ヴィオレット(ハイブリッド・パーペチュアル系)

 1860年、フランスのミレーが作出。赤紫の強香種です。 

 

 

四季咲き

 

スヴニール・ドゥ・ラ・マルメゾン(ブルボン系)

 1843年、フランスのベリーズが作出。ナポレオン皇妃・ジョセフィーヌがヨーロッパのみならず、中国や日本などからバラを収集した宮殿名・マルメゾンにちなんだバラです。

 

 

ルイ14世(ハイブリッド・パーペチュアル系)

 1859年、フランスのギヨーが作出。バラの花を愛し、「太陽王」と呼ばれた、フランス国王ルイ14世の名を冠したダークレッドのバラです。

 

 


 石段を上ってレストハウスの前に立ちました。

 

 

 中世ヨーロッパを彷彿させる庭園。ここからの眺めは別格です!