えべっさんの足跡を辿る | 散策日記Ⅰ

散策日記Ⅰ

美術館&博物館で開催された展覧会の記録、それにまつわる散策記です。

西宮はえべっさんで有名な街です。

 万葉の旅の後、阪神西宮駅に戻り、えべっさんの足跡を辿りました。

 

北へ歩いて10分の所に、傀儡師(くぐつし)像があります。

 西宮神社周辺には、室町時代から傀儡師が集まって暮らしていました。人形芝居をしながら全国を行脚して、えびす様の福を配ったといわれています。

 銅像は、首から箱を下げて人形を操っていて、このことを「箱回し」と呼ぶそうです。

 

えべっさん筋に沿って南へ5分ほど歩き、西宮神社に行きました。

 えびす神の総本社で、商売繁盛の神・福の神「えべっさん」として親しまれている神社です。

 

福男を決める大会が行われている場所だと思えないぐらい、閑散としています。

  

 

 昔十日えびすの前夜に、えびす様が市内を乗馬で巡回するという伝承があり、参道の脇の小屋に「神馬(しんめ)」がいます。

 

参道の先は本殿です。十日戎の福男はここを目指して走ります。

 

 本殿前の「青銅神馬(せいどうしんめ)」は、白鷹酒造の初代、辰馬悦叟から奉納されたものです。

 

本殿前にあうんの狛犬が立っていました。変わったしっぽだと思うのは私だけでしょうか?

  

 

 本殿の正面に瑞寶橋(ずいほうばし)が架かっています。白鷹酒造の初代、辰馬悦叟が奉納した橋です。

  

 

瑞寶橋から伊勢神宮の逢拝所が見えます。

 

この伊勢神宮、実は池の中にあります。

  

 

西宮神社には、13の末社があります。投稿に関係ある神社を2つピックアップしました。

 

 松尾神社は酒造業の繁盛を願う末社です。

 

 松尾神社の狛犬は、1790年地元酒造家から酒造繁盛を願って奉納されました。阪神淡路大震災で台石から落下し、破損しています。

 

 百太夫(ひゃくだゆう)神社に祀られている神は、人形操りの祖神で、傀儡子達が信仰していました。

 

 大練塀(おおねりへい)。境内を囲み長さ247mの築地塀です。室町時代に造られたものと推定され、現存最古の築地塀だといわれています。

 

塀の外側は、「神苑」と呼ばれる庭があります。

 

東へ10分歩くと、御輿屋(おこしや)伝承の地の碑があります。

 えびす様が西宮神社で祀られるようになった由来にちなみ、建てられた石碑です。

 

北へ20分ほど歩き、阪神西宮駅に着きました。

 ロータリーに5時46分で止まった震災大時計があります。西宮も被害が大きい地域でした。

 

白鹿クラシックス酒蔵博物館に、地震で壊れた展示物が残っていました。

 人工物の脆さ、地震の恐ろしさを後世に伝えるために残した物です。