栗を入れたタルトを主力とする菓子メーカーのハタダ(愛媛県新居浜市、畑田雅敏社長)は手薄だった東京を中心とする首都圏で積極的な営業攻勢をかける。東京駐在の営業担当を増員したほか、出荷先を首都圏に限定する工場を新居浜市内に開設した。首都圏は四国に比べ開拓余地が大きいとみており、首都圏での売上高を2倍に引き上げることを目指す。
東京の土産物店などに商品を卸販売している全額出資の子会社、銀座五大(東京・中央)の年間売上高を2013~14年をメドに現状比で2倍程度となる7億~8億円に引き上げる計画。
まず、商品の供給体制を整備した。東京向け商品はこれまで本社工場で生産していたが、新居浜市内で2月に生産を始めた「ハタダ阿島工場」を、銀座五大が販売する焼き菓子だけを生産する「東京出荷の専用工場」と位置付けた。
ハタダの倉庫だった建物を活用しており、機械設備を含めた関連の投資額は4億5000万円。新工場の製造ラインは2本だが、需要増に合わせ、5本まで増設が可能な設計にした。
首都圏の市場に本格参入した07年に1~2人だった営業担当者はこれまでに4人に増やした。現在、ハタダの商品を取り扱う小売店は首都圏に40店舗程度あるが、駅などを中心に増やす。
首都圏専用の商品も新たに投入する。これまでは「新東京ぽてと」だけだったが、今月、チョコをのせた焼き菓子「東京ショコラタルト」を追加、2品にした。将来は首都圏専用商品を5品程度に増やす考えだ。
同社の11年7月期の連結売上高は44億円で、銀座五大を除く売上高が横ばいにとどまる場合、首都圏の売上高が2倍になれば首都圏の売上比率は現状の約7%から15~16%程度に高まる。
畑田社長は「四国の人口減少は全国の平均に比べ20年くらい進んでいる。経営者として新市場を開拓していかなければいけない」と話す。
同社は畑田社長の父、康一氏が1933年に創業。戦前は本州各地の小売店に販路があったが、戦時中の金属供出で生産中止に追い込まれた。
戦後、生産を再開し、現在、愛媛県内の3工場で製造する菓子を直営店とフランチャイズチェーン(FC)店を合わせた69店で販売。このほか、百貨店やスーパーなどにも卸している。
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