明治41年の山口県岩国市。
珠(村上蘭)は4人兄弟の長女として生まれ育ちます

弟妹の面倒を見ながら、桜並木に癒される珠でした

〈以下ネタバレあります〉
父の清治(渡部篤郎)は毎月実家から給金を受け取っており、働かずに暮らしています。
そんな放蕩者でありながら、実に厳格な父でした。
大雨の中、カナリアの餌を買いに行かせたり…
珠には特にきつく当たります

一方、継母のリョウ(国仲涼子)は体が弱いのに、実の娘のように珠に愛情を注ぎます

そんなリョウのことが、珠は大好きでした。
そんなある日、久しぶりに学校へ行った珠は、つづり方の授業で「父」について作文を書くようにとの宿題を課せられます

家の中でも外でも「遊んではならない」と清治から命じられている珠が、友だちの誘いを断り家に真っ直ぐ帰ると…
伏せっていたリョウのためにしたことで失敗し、清治に叱られてしまい、蔵に閉じ込められてしまいます

しかし、そこには色々な小説本が山のようにあり、珠にとっては宝の山のような部屋だったのです

ご飯を差し入れに来てくれたリョウとお喋りし、作文のことを相談します。
変わり者だけど何故か嫌いじゃない…
そう言う珠に「そのまま思う通りに書けばいい」と助言するリョウでした

===作家として大成した珠(加賀まりこ)は、編集者(松たか子)と故郷の岩国にやって来ます。
その景色を眺めながら、ポツリと一言。
「私はここから逃げた…」

===
清治はその月も実家から給金を受け取り、その時に「そろそろ働いてくれ」と言われますが…
その後、酒蔵の後継者である弟・清重(三浦誠己)を呼び出すと「わしは一生遊んで暮らす」と改めて宣言します。
それが弟が家督を継ぐことになった条件だったからでした

徹夜をして作文を仕上げた珠。
すると、なんと次の授業で発表してもらうと担任は言うのです。
その上「参観できるお父上がいるなら来てもらうように」と言われた珠は、その旨を清治に伝えます

授業で作文を読む珠。
父に叱られる話を読み上げていると、清治がやって来ます

父のことを放蕩無頼の徒だとも書いています

しかし、カナリヤを愛でる優しい父の顔を知ったと書いてあり、清治は大喜び、珠は初めて褒められます

そうして、しばらく清治の機嫌がいい日が続きますが…
ある日、リョウがカナリヤを逃がしてしまい、清治は大激怒

そこに帰って来た珠は、リョウが弟たちを連れて出て行ったと清治から聞かされ…

カナリヤを探しに外に飛び出します

泥だらけになりながら必死で探す珠…
結局、リョウに置いていかれたな…
清治の言葉が珠をもっと、苦しめます

一方、実家に戻ったリョウは珠を迎えに行こうとしますが、両親が許してはくれません

そこに珠がやって来て「カナリヤを捕まえたら戻って来て」と懇願。
しかし、義祖父からリョウは戻らんと言われてしまいます

「戻って来て」と泣いて頼む珠。
その声を涙しながら聞いていたリョウは、ついに出て来て珠を抱きしめてくれます

皆で戻って来ると「カナリヤは

」と訊く清治に、珠は…
うちにはカナリヤよりおかか様が大事じゃ

皆がおるこの家が好きじゃ。
うちはここにおりたい

そう叫ぶと、ようやく清治は「もうええ、好きにせい」と言ってくれるのでした

それから5年。
珠は女学校に通うようになりました

なんだか憎めない。
働きもせず怒ってばかりなのに、何故か珠はこの父のことが好きなんですね

そのせいか…
清治が、中々素敵に見えてきた

珠の作文に大喜びしたり、リョウが出て行ったとしょんぼりしたり…
渡部篤郎さんが、めちゃくちゃかっこよかったですね
