今日の絶景
ドブロヴニクはクロアチア南部のアドリア海に面した要塞都市。アドリアン・ブルーに輝くオレンジ色の街並みは、ヨーロッパの火薬庫の真っ只中にあって「自由」を掲げて千年の独立を勝ち取ったドブロヴニクは13世紀ごろから地中海交易の拠点として繁栄しました。大火や大地震など度重なる災禍に見舞われますが、その都度再建され、1979年には世界遺産に登録されました。
1991年の内戦で壊滅的な被害を受け、一時は危機遺産リストに登録されますが、市民の手で復元され、中世建築の粋を集めた美しい街が甦えりました。
ドブロヴニク旧市街は「自由と自治」を守るために築かれた、堅固な城壁に囲まれています。
約2kmにわたってオレンジ屋根の家々を取り囲んでいる、高さ25m、厚さ6mの堅牢な白の城壁。ピレ門の脇などから上ることができ、南回り、北回り合わせて 2~3時間ほどで一周できる城壁巡りは絶景の散策コースです。
城壁には4つの要塞があり、北の角のミンチェタ要塞からは、赤瓦屋根の旧市街と青くきらめく海が、海を臨む聖イヴァン要塞からは、かつて多くの交易船でにぎわった旧港が見渡せます。
1440年に建造されたオノフリオ大噴水が、今もピレ門のそばで清冽な水をたたえるドブロヴニクは、上下水道など公衆衛生が整備された当時の最先端都市でした。
フランシスコ会修道院の薬局は、なんと1317年の開設。
そのヨーロッパで3番目に古い薬局では、薬草を使った化粧品がひそかな人気とか。
城壁内を散策したら、車で10分ほどの街の背後にそびえるスルジ山(標高約412m)に登ってみましょう。
プロチェ地区から旧市街を眺めれば、眼下に広がる“真珠の街”がオレンジ色に輝き、アドリア海に浮かびます。
それはまるで真珠をはらむ貝殻のようです。
◆アクセス:ザグレブ国際空港から飛行機で約50分、
空港から車で約20分