女性は、男性と比べて「貯金を頑張っている」「節約している」など堅実な人が多いと感じます。

しかし、投資をしている人は少数。投資をしていない女性にその理由を聞くと、「怖いから」「お金が減って損をするのがイヤだから」という意見が多くみられます。

今回は、『元お笑い芸人ファイナンシャルプランナーが教える! 世界一笑えてわかりやすいお金の増やし方(イーストプレス)』の著者・篠原充彦さんに、女性が楽しくお金を増やすコツをうかがいました。

前編は、元お笑い芸人という異色の経歴を持つ篠原さんに、女性が楽しくお金を増やすために考えるべきことをうかがいました。

■女性が「お金のこと」を考える方法

――女性がお金のことを考えるうえでは、何から始めるのがよいでしょうか。

現時点でわかっているところまででいいので、まずは自分のライフプランを立てることですね。自分で作るのが難しければ、FPさんに相談してもいいと思います。女性は結果よりもその過程を楽しむ人が多いので、ライフプランを作るのはおもしろく感じると思いますよ。

――ライフプランを立てる、と言われても何をどのようにしたらよいのでしょうか?

僕は「本気のライフプラン」という表を使っています。この表では将来いくらかかるのか、を考える前に、まず家計の整理からスタートします。

ーー家計簿ということですか?これは、なかなか大変そうです……。

ポイントは金額ではなく「色」で支出を分けるところにあるんです。

食費、水道光熱費、住居費、通信費、保険代、日用品、娯楽費、車関係、お小遣い、理美容費、自分磨き費、その他のそれぞれの項目がありまして、そこに付箋を貼っていくんです。

黄色の付箋は1万円、青は5万円、赤は10万円。色が分かれているので、もし食費に5万円かけていたら青を貼る。赤が多い項目はお金がかかっているということです。視覚で見えるので、女性向きの方法だと思います。

――おお、これはわかりやすい!でも、項目が多くて面倒くさそう……。

そんな人には「サーコイの法則」をおすすめします。サーコイの法則とは、3カ月、5項目、1年、の3・5・1をもじったものです。3カ月は家計簿をつける期間のこと。5項目は先ほど挙げた10項目のうち5項目のみを選んで毎日レシートをとっておくということで、月末になったとき、残りの5項目もあわせてざっくり把握します。この一連の流れを年に1回やれば十分、という意味です。

家計簿をつけるのが目的ではなく、月によって変動する食費、外食費、理美容費、自己投資費、その他の5項目の支出はどれくらいなのかをざっくり把握することが大切ですので、この方法をおすすめしています。

■日本人は保険にお金をかけすぎ!?

――支出を見直すポイントはありますか?

三大固定費である住居、車、保険の支出を見直すことも大切です。

例えば女性の場合、死亡保障はいらないと考えています。とくに独身の場合、自分がいなくなった後に残る人のことを考えて保険料を支払い続けるなんて、偉すぎます(笑)。

結婚していても、自分に万が一のことがあっても、旦那さんがその後も稼ぐことができるのなら、必要ないですよね。毎月保険に1万円払っているなら、その分を自分の将来の投資に使った方がいいと思います。特に保険料は口座から引き落としなので、「毎月支払っている」という感覚が薄い面もあると思います。

病気になったり入院をすることになっても、会社員ならば傷病手当金がもらえますし、高額療養費などで賄うこともできるので、ムダな保険に加入する必要はないと思います。

ただ、女性の場合、がん保険には加入しておいた方がいいと思います。特に女性特有の子宮がん、乳がんなどになる可能性は誰でもあるので、加入しておけば、いざという時にカバーしてもらうことができます。

■貯金がなくても資産運用はスタートできる

――ときどき「資産運用を始めるのはお金が貯まってからの方がいい」という意見を耳にします。篠原さんはどのように考えていますか?

私は、貯金がなくても投資は始められると考えています。例えば固定費を見直すだけでも、月の支出を数万円削減することができると思うので、その分を投資にまわすこともできますよね。

また、お金を貯めたいのであれば「収入―支出=貯蓄」という発想はやめて、強制的に口座から移すようにすべきです。

口座を3つに分けて、ひとつは給料が入る口座で、自動的に給料の数割を2番目の口座に自動送金して貯金します。独身は3割、夫婦共働きは2割など、無理のない額がいいですね。

3番目の口座は「自己投資用」として、手取りの2割程度を入れます。本の購入や意味のあるランチ会への出費にしたり、将来、仕事で英語を使いたいなら英会話を習う費用にするとか。「この口座から2万円を投資信託にまわす」でもいいですし。

■自己投資に使ったお金は裏切らない

――自己投資用の口座を作る、というのは初めて聞きました。

僕もFPを目指していた時、計150万円くらいを自己投資で使いました。毎月、自己投資用のお金が余っていたら「怠けているな」と思うようにしていました。お陰で浪費も一切なくなりましたし、FPを仕事にして、昔自己投資で使ったお金が、今は何十倍、何百倍になって返ってきています。

過去には、例えば数十万円のセミナーに参加したけれどあまりよくなかった……など、自己投資をして失敗したこともありましたが(笑)、それはそれで目利き力が上がったので、必要な経験だったと思います。自己投資のお金は絶対裏切らないと、自分で体験して確信しています。

節約などをするのが悪いわけではありませんが、「お金を産むためにお金を使う」という発想を持った方がいいと思います。例えばFPに料金を支払ってお金の相談をすることで、自分の支出を見直して削減できることができたら、これも投資ですよね。

ただ、自己投資のお金はすぐには返ってこないので、時間がかかると考えておくといいと思います。

■「FP」のイメージをよい意味で裏切る人柄

さすが元お笑い芸人なだけあり、一般的に〝カタそうな〟イメージのあるFPには見えないほど気さくで、思わず話を聞いてもらいたくなる雰囲気です。

でも、なぜ篠原さんはお笑い芸人からFPに転身したのでしょう?次回は、篠原さんがFPになったきっかけなどをお伺いします(後編に続く)

■取材に協力してくれたのは…

篠原 充彦さん
元漫才師のファイナンシャル・プランナー(CFP)。吉本総合芸能学院(NSC)卒業後、テレビなどで活躍したが、吉本心斎橋筋2丁目劇場の閉館に伴いコンビを解散。飛び込み営業の会社に就職した後、FPとして独立。全国の高校、大学、企業、病院などで「笑い」と「お金」を融合させた『お笑いマネー講座』を展開し、人気を集めている。著書に『世界一笑えてわかりやすいお金の増やし方』(イースト・プレス)。

Y子
大学卒業後、出版社勤務等を経てフリーライターに。インタビューや取材、記事制作などを行う。20代の終わりが近づき、ただ漠然と貯金をすることに疑問を感じ「投資」に関心が出てきた。

(提供:DAILY ANDS)

 

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