パソコン電源を入れた時に「Operating System not found」という表示が出てきた場合には、OSが見つからないといったメッセージです。OSが起動しなければパソコンは使えないため、トラブルを解消する必要があります。どういった対処をとるべきかを詳しく見ていきましょう。

そもそもエラーが出てしまう原因

「Operating System not found」というエラーが発生してしまう原因はさまざまなものがあげられます。コンピュータウイルスによる感染やハードディスクが損傷してしまって、OSが読み込めなくなってしまうのです。1つ1つの原因と対処法をあげていきます。

HDD増設や外付けドライブによる影響

ドライブにはパソコンを起動した時に読み込む優先順位が決められています。通常であれば、OSが一番最初に読み込まれるように設定されていますが、HDDを増設したり外付けドライブを使用することによって、ドライブを読み込む順番が変更してしまうことがあるのです。
この場合には外付けドライブをいったん外して、パソコンを起動し直しましょう。それでも同じ現象が現れる場合にはOSそのものに問題があったり、HDDに問題があると考えられます。

OSやシステム起動のプログラムの異常

コンピュータウイルスの感染などによって、システムの起動に関するプログラムに異常が起こってしまい、OSが起動しなくなっている可能性もあります。WindowsであればVista以降のOSを使用しているなら、「システム回復オプション」と呼ばれる機能が備わっているので復元を試みることができます。システムの復元をすることによって、OSを元の状態まで回復させることができます。ただデータが消えてしまう可能性もあるので、事前にバックアップをとっておくことが肝心です
システム回復オプションが使えない場合には、リカバリーディスクを使って修復します。購入時に付いてきたディスクをCD/DVDプレーヤーに入れて再起動すれば、自動的に読み込んでくれます。修復が完了すれば、正しく起動できるはずです。

パーティションの異常

ドライブのパーティションに何らかの異常が発生している場合にも、OSは起動しません。この場合にも「システム回復オプション」を使います。修復作業は手順を誤ってしまうと大切なデータを失ってしまうことにもなりかねないので、作業の前には必ずデータのバックアップをとっておきましょう。

BIOSに問題がある場合

パソコンのハードウェアをコントロールしているBIOSに問題があると、パソコンが起動しなくなってしまいます。BIOSが正しく起動しているかを確認したり、初期化を試みるといったことが対処法としてはあげられます。他にもマザーボードの電池が切れてしまっている可能性もあるので、順を追ってBIOSが機能しているかをチェックしてみましょう。
BIOSを起動させる方法は、パソコンの電源を入れた時に画面上に何らかの表示があるはずです。たとえば「DELキー」を押せばBIOSが起動するといった表示が出ているのでよく確認してみましょう。
BIOSは主なものとして3種類あり「Award BIOS」「AMI」「visual BIOS」があげられます。細かな部分は異なりますが、BIOSの設定で確認する部分はOSが入っているドライブ読み込み順位を1番上に持ってくるということです。それによって、OSが正しく起動できるはずです。

BIOSのアップデートが失敗しているケース

BIOSのアップデートが失敗すると、これが原因となってOSが起動しなくなってしまうケースもあります。この場合にはリセット作業を行う必要がありますが、パソコン本体のケースを開く必要が出てきます。リセット作業はマザーボードの「BIOSクリアスイッチを押す方法」か「ボタン電池を外す方法」のどちらかです。リセットを行った後に再びパソコンを起動させるとBIOSのセットアップ画面が出てきます。手順通りに設定していけば修復完了となります。
ただ、そもそもBIOS画面自体が表示されない場合にはBIOSプログラム自体に何らかの異常が起こっているといえます。こうした事態になると自力では修復が困難となってしまうため、データのバックアップをとった上でメーカーに修理を依頼するようにしてみてください。メーカーの修理では工場出荷時の状態に戻されてしまうので、必ずデータの保存は行っておきましょう。

マザーボードの電池切れが原因

BIOSも何の電力も無しに動いているわけではありません。マザーボードに組み込まれているボタン電池によって稼働しています。しかし電池である以上、月日の経過と共に次第に電力は失われてしまいます。そうなってしまうと動作に不具合が生じてしまい、結果的にBIOSそのものが起動しないといった事態になってしまうのです。
ただ、ボタン電池ですので要は電池を交換すれば良いだけのことでもあります。市販されている「CR2032」という電池をプラスとマイナスの向きに注意しながら交換してみましょう。電池の交換が済んだら、パソコンを起動させてBIOSが動くかを確認してみましょう。