「置き去りの思い出」といっても遠くに置いてきてしまった思い出とか
そんなロマンチックな話ではなく今もニュースで話題になっておりますが、
私が5、6歳の頃、親に実際に置き去りにされた時のお話です。
その日は旧正月。沖縄では大概の家庭が実家や親せき回りをするのが習わしです。
しかし小さい頃から頑固だった私は、父の実家に行くことがなぜか気に食わなかったようで、
「何故親の都合に子供がふりまわされないといけないのか」的なことを主張し、
行きの車中で相当ごねたようです。
頑固で(血は水より濃い)なおかつ気の短かった父は子供もでもおかまいなし。(やっぱり血は争えないw)その場で私を車から放り出したのでした。
しかしその時の私は泣くどころかこれ幸いと家路を目指します。その時のことは覚えちゃいないが手に取るようにありありと分かるよ。でもさすが父は大人なので実家を目指すことはなく、回り道をして数分後には再び私の目の前に現れます。
ひーーーーっ。
父の車を確認した私は踵を返し猛スピードでUターンします。
その姿が相当おかしかったと昨日母が教えてくれました。(我が子の一大事を笑う母)
ほどなくして私は父にとっ捕まりましたが私の意を酌んでくれたようで
結局父の実家には行かずに済みました。
たぶん行きたくなかった理由は、
着てた服が気に入らなかったとか、見たいテレビがあったとか
きっとそんなつまんない理由だったとは思うのだけど、子供なりにどうしても譲れない事情だったのでしょう。
今現在行方不明になっている男の子も、私のように無事に見つかることを祈っております。
その時は親が世間に叩かれたり警察に叱られたりするかもしれないけど、無事に帰ってきてください。
そうしたらいつか笑い話にできる筈だから。
P.S.
笑ってる母に何もなかったからいいようなもんだけど一応これって虐待だよって釘はさしておきました。反省してました。