私の一番好きな作家は川上弘美だ。
そして彼女の作品は未だ10冊程度しか読んでいない。

しかも代表作であろう「先生の鞄」すら未読であり部屋に積んだままだ。

と言うと大概の人に驚かれる。

そして問われる。



本当に好きなの?



はいっ!御尤もです。

でも読んじゃうと読むのがなくなっちゃうじゃん。

そんな多産な作家さんじゃないしさー。


なんて思っていたんだけど、気がつけばそこそこ書いてるよね。

いっぱい本出てるよね。


と言うわけで川上弘美を読むことにした。

最低でも月に一冊。読まないのは逆にもったいない。

せっかくなのでレビューも書いてみることにする。いつまで続くやら…。



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今月の(と言っても正確には先月の)川上弘美は


「風花」



てっきり「ふうか」だと思っていたら「かざはな」でした。


風花とは晴天時に雪が風に舞うようにちらちらと降ること。あるいは山などに降り積もった雪が風によって飛ばされ、小雪がちらつく現象のこと。(ウィキペディアより)


「風花」、「夏の雨」、「大寒」など美しい季節の言葉が各章のタイトルについております。

なんとも川上弘美っぽいではないですか。(10冊くらいしか読んでないくせに偉そう)


あらすじ(BOOKデータベースより)

夫に恋人がいた。離婚をほのめかされた。わたしはいったい、どう、したいんだろう―。夫婦の間に立ちこめる、微妙なざわめき。途方に暮れながらも、自分と向き合い、夫と向き合い、少しずつ前へ進みはじめた、のゆり、33歳の物語。


いつも半べそで周りに流されてきたのゆりだけど

本気の浮気を理由に離婚を切り出す卓哉に時にははぐらかし、時には正面から拒否する。

卓哉を好きと言う気持ちだけは譲れなかったんだね。あんなにひどい奴なのに。


そんなのゆりの態度に私は終始イライラ。

「慰謝料たんまり貰ってあんな奴とは別れなよ」って言いたい。ものすごく言いたい。(って友達かっ!)


しかし程無くして、浮気相手にふられた卓哉が何もなかったようにのゆりに擦り寄ってくる。

あんなに邪険にしていたのにっ!キーーーッ。

どうするの、のゆり?元さや?元さやに戻っちゃうの?(やっぱり気分は親友)


だけど単にのゆりは卓哉に執着していただけではなかった。

いつの間にかのゆりのやり方で卓哉への恋心にちゃんと区切りをつけていた。

そしてどんどん見っともなくなっていく卓哉の姿を見ていたくなかったのかもしれない。


頼りないのゆりだったけど少しずつ強くなって自分の足で立つための術をいつしかつけていた。

人って変わるんだね。 変われるんだね。


読んでいる間ずっとモヤモヤしっぱなしだったけど、「椰子・椰子」を抜いて私の中で一番好きな川上弘美作品になりました。