「小さいことばを歌う場所」より
自分が好きで好んで買った本と、贈呈された本と、
読んでおいたほうがいいのかなと思って買った本と、
新聞と、ほんの少しの雑誌を、
ぜんぶ律儀に読んでいたら、
ぼくは一切の仕事をできなくなるでしょう。
これは観たいと思って買ったDVDと、
観られたらいいなと一応買っておいたDVDと、
絶対観たいぞと思って録画しておいたテレビ番組と、
観ておいてくださいと言われて預かっているDVDと、
やりたくてしょうがないゲームと、
観に行きたい映画と、演劇と、コンサートと、
ぜんぶを鑑賞していたら、他のことはなにもできないな。
いま絶対にやっておくべき仕事と、
やっておかないと後で困る仕事と、
やっておいたほうがいい仕事をぜんぶやっていたら、
睡眠時間以外は、ぜんぶ仕事をしていることになりそう。
……ということは知っているのに、
すべてをやるようなつもりで、日々を過ごしている。
おかしいだろう、それは?
「無理だ!」と自分に教えてやれよ、オレよ!
さぁ、犬と遊ぼうぜ、土曜だしな。
実はわたくしも常日頃、同じことを思っていたのです。
好きな本を全部読んで、好きな映画を全部観て、
好きな場所に出かけて行って
お友達に会って、カフェに行って、お酒を飲んで、お買い物をして
たまに思いつきでお料理して、たまにウォーキングして、
靴や服の手入れをしたり、縫い物をしたり、
兎に角、やりたいことをするにはいくら時間があっても足りない。
どう考えても仕事に割く時間が無いって。
最後がちょっと糸井氏と違うけど。
