「現実入門」 著:穂村弘


自称「経験値の低い」著者がさまざまなことにチャレンジし

その体験をつづったエッセイ集。


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みなさん、数年前に「経験バトン」なるものが出回ったのを覚えているでしょうか?

経験したことがあれば○を無ければ×をつけてくださいと言うアレです。


内容は、入院だったり骨折だったり万引きだったりエスカルゴだったり献血だったり

やろうと思えば気軽にやれる事柄がほとんどのアレです。

(骨折が気持ち的に気軽にトライできるかはおいといて)

その何気ない経験を著者が編集者と共にこなしていくわけです。


当時(敢えて当時と書かせていただく)著者はバツなしの独身でした。

だがしかし、結婚の機会がなかったわけではありません。

一度は結婚を考えた恋人がいたのです。準備らしきこともしました。

でも結婚にはいたりませんでした。


そのくだりで佐野元春の「情けない週末」の一説が引用されます。


もう他人同志じゃないんだぜ
あなたと暮らしていきたい
<生活>といううすのろがいなければ


きっと結婚がめんどくさくて煩わしくなったんだろうな。

私はそう思いました。(大概の男性がそうだと思うし)


でもね、ホントはそうじゃなかった。

著者は結婚がめんどくさいんじゃなくて、結婚という現実に向き合うのが怖かったのね。


私も結婚願望が無いわけではないけれど

今目の前に好きな人がいて(結婚するには申し分ない男性と仮定)


「結婚しよう」


否、「ぜひ結婚してください。お願いします」


と言われてもすぐには結婚できないと思う。


今まで自分の気持ちをどう表現していいのか分からなかったけど

著者と同じで結婚が怖いのだと思う。


家庭をもって子供を生んで育てて、

誰もが(私よりうんと若い子でも)普通にしていることなのに

将来のことや老後のことを考えて将来設計をしたりして

他人を自分の人生に巻き込んだり、引き受けたりする勇気が無いのだ。

この年で何言ってんだか?って感じだけど。


でも「情けない週末」は最後こんな歌詞で締められている。


もう他人同志じゃないんだぜ
あなたと暮らしていきたい
<生活>といううすのろをのりこえて


いつか私もうすのろをのりこえられる日がくるんだろうか、、、。


その前に「ぜひ、一緒にのりこえてください」と言ってくれる殿方を見つけなければ。笑


ちなみにそんなに重い内容の本ではありません。

むしろ自虐的におもしろおかしく仕上がっております。