稲葉 真弓
さよならのポスト

便局の前にひっそりとたたずむ緑のポスト。
そこに届けられるのは「さよならの手紙」だけ。
そしてその手紙を読むのは郵便局の番人さんだけ。

人でも石でも猫でも、
みんな何かしらのさよならを抱えている。
だけどそれを抱えたままでは、そこを動くことができない。

さよならを言ってしまうと
愛しい人たちにはもう二度と会えないかもしれない。
だけど誰かにさよならを聞いてもらうことで
それと引き換えに新しい世界に進むことができる。
「さよなら」だけが呪縛を解く、魔法の呪文。


この本を読んで分かったこと。
「さよなら」って悲しいばかりじゃないんだね。

スドウピウさんのイラストが物語にマッチして
まるで絵本のようでかわいくて美しい。
心を休めるにはちょうどいい、大人のための童話です。