- 桂 望実
- 死日記
哀しいことではあるが、
「この物語は事実である」
と言えるくらい実際ニュースでよく耳にする話だ。
(※この作品はフィクションです。)
主人公の母は、暴力を振るう愛人と一緒にいるため、
そしてその心を繋ぎとめるために母親業を放棄しひとりの女になる。
そのただの女に成り下がった母親に見切りをつけられたなら
主人公はもっと違った幸せをみつけられたかもしれない。
しかし、鬼でも悪魔でも自分の命を狙ってるとしても
子供にとって母親は母親。
子供はけしてその愛情を放棄したりしないのだ。
事件を担当する刑事は子供の頃の自分と主人公を重ね疑問に思う。
「なぜ彼はこんな母親を愛せたのだろう?」
答えは簡単、母親だから。それ以上でもそれ以下でもない。
しかし親は子供からの無償の愛に甘えてはダメだ。
親になると言うことは責任だけでなく覚悟も必要。
親として間違った選択をしようとしている人に読んでもらいたい。
これ以上不幸な子供たちを出さないために。
どうしようもない親の元に生まれてきた主人公だが
先生や親友、親友の家族に親戚のおばちゃん、バイト先のおじさんなど
まわりには彼を思ってくれる優しい人々がたくさんいた。
それが唯一の救い。
なぜか私まで救われる気がした。