西園寺リカ(菊川怜)は、小さな漁港の町・君乃浦で小学校の先生をしている。そんなリカは科学の実験で有名だ。金盥など大きな道具を持ち出して町の人をびっくりさせる。しかもすぐ子供たちの言い草にカッとなる。表面張力の実験をしていたはずが、いつの間にかプールの水上を歩くという大掛かりな実験を見せることに…。校長の津田(西村雅彦)はリカが派手な実験をする度に苦虫を潰す。そんなリカは、元警察官の父親・幸彦(北村総一朗)と二人暮らし。幸彦は娘の実験好きにはやや閉口気味だが、近所で土産物屋を営む藤原(蛭子能収)は常に味方になってくれる。藤原は君乃浦の名産品であるマイワシを加工販売しており、自費でスクールバスを運行しているお人よしだ。そんな静かな町・君乃浦で事件が起こった。リカの生徒・しおり(鈴木理子)の母で漁港で働いていた礼子(舟木幸)が崩れてきた廃材の下敷きになり亡くなったのだ。警察は事件性はないというが、子供たちの間では礼子が殺されたという噂が広まる。数日後、礼子の告別式が民生委員・宇田川美和(かとうかず子)の仕切りで行われた。しかし弔問客たちから漏れるのは礼子と美和が漁師の西島(乃木涼介)を巡って三角関係にあったという噂ばかり。しおりの担任として美和にあいさつをしたリカは、美和を極度に嫌悪するしおりの態度に違和感を覚える。それどころかしおりはすべての元凶が美和にあると言い切る。しおりの言動を不思議に思ったリカだが、父・幸彦を訪ねて実家に来た村上(大友康平)と堂本(金子昇)があまりにも事件に対する執着を見せないのにカッとなり、事件の真相を探り始める。

①漁港勤務 舟木幸

②漁師 西島隆

 

菊川怜の実験から、①幸の死が殺人だったと判明。

漁港では3年前から地元の名産品、まいわしの取れ高を自主規制していた。

捕獲高が減っているのに蛭子能収の店の仕入れ総量は変わっていない。

彼の店はかとうかず子の水産会社からだけ仕入れしており、かず子の会社は蛭子の店へしか出荷していないという。

かず子は幸の姉。

幸は姉の会社で扱う、まいわしの仕入れより、出荷量が多いことに気付いたために殺された?

 

かず子は幼い頃に養女に出されて、何不自由ない暮らしだったが、妹の幸は貧しい生活。

大人になった幸はかず子のことを恨み、姉からの援助も拒否。

家の会社を継いだかず子は幸の生活の助けになればと思い、幸には内緒で彼女の男 西島から規制量を超えた分を買い取っていたのだった。

最初は上手くいってたが、不正を知ってしまった幸は西島とも別れ、姉のことを更に恨むように。

 

幸が交際していた漁師 西島もかず子の会社の倉庫で死体となって発見される。

かず子が自分が殺したと自首。

口止め料として1000万円を要求してきた西島を突き飛ばし、彼が頭から血を流して倒れてしまった。

慌てたかず子はドライアイスが散らばった倉庫に西島を置き去りにして逃げ出したのだった。

頭部には打撲痕があったが、死因は窒息死。

ドライアイスが気体化し、二酸化炭素で酸欠になり死亡。

しかし、菊川怜は現場にあったドライアイスの量と状況から西島は殺せないことを証明する。

 

真犯人は土産物店主 蛭子能収。

規制以上の分をかず子から安く仕入れていた彼は不正を知った幸から責め立てられ、彼女を殺害。

西島は自分から不正を持ち掛けてきたくせに「取引を止める」と言い出したので殺害。

ドライアイスを入れたビニール袋を西島の頭に被せて窒息死させたのだった。

 

子供が減り、財政難もあって5年前にスクールバスが廃止された。

子供たちはスクールバスが無くなり歩道のない道を長く歩かなくてはいけない。

そのせいで蛭子の息子がトラックに突っ込まれて亡くなってしまった。

蛭子は不正で浮いた金を学校のスクールバスを購入する資金に充てていたのだった。

 


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