かつて警視庁警護課のSPとして活躍していた竹内(渡瀬恒彦)も寄る年波には勝てず、今では生活安全課の一刑事に。偶然、見かけたひったくり犯を追いかけたものの転んでしまい、取り逃がしてしまう。署に戻るとOL殺害事件の捜査に忙しい磯貝(杉本哲太)に声をかけられる。被害者は糸子(クノ真季子)という普通のOLと見られたが、磯貝によるとかつて京都府警の科捜研にいたらしく、何やらキナ臭さもあるようだ。そんな竹内は、環境生活大臣に就任したキリ子(高畑淳子)から突然呼び出される。京都の高速道路建設予定地の視察にSPとして同行して欲しいという。例によって頭ごなしの依頼に戸惑う竹内。具体的な脅迫など、キリ子が置かれた状況がわからなければ警護のしようもない。そんな竹内の言い分になぜかキリ子は口を閉ざすと、あっさりと「頼まない」と引き下がる。

キリ子の引き際の良さが気になった竹内は、娘のまゆ(三倉茉奈)と観光を装い京都へと向かう。京都ではキリ子が人気ジャーナリストの歩実(賀来千香子)の取材を受けていた。和やかに取材を終えたかに見えたが、歩実はキリ子の視察取材を拒否。さっさと東京へ帰ろうとする。が、そのとき夫で元報道カメラマンの祐介(升毅)から、「キリ子にくっついてろ。大事件を目撃するかも」とメールが入る。キリ子が敵視する過激な環境保護団体GGJと行動をともにする祐介。バカバカしいと一笑に付す歩実だったが、ふと気を取り直しキリ子の視察先へと向かう。GGJからの非難を無視し、高速道路建設反対の支持者たちの前で演説を始めるキリ子。まゆと離れ現場へとやってきた竹内も秘かにその様子を伺っていた。やがてキリ子の演説が熱を帯びてきたその時、キリ子が何者かに狙撃された。パニックとなる中、銃声が聞こえた方向へと駆け出す竹内。ぼう然とする歩実もふと山の方向を見ると、なんと木陰に祐介の姿が…。夫の祐介がGGJと組んでキリ子を狙撃した…。が、自宅に戻った歩実に当の祐介は犯行を否定すると、「大きなネタにぶち当たった」と鼻息荒くカメラを手に出かけてしまう。危機的状態を脱し、意識を取り戻したキリ子は、病室に竹内を呼び出すと、犯人を目撃したと証言した歩実を警護して欲しいと依頼する。犯人を見たのであれば、歩実が犯人に狙われる可能性がある。ワケも言わずに京都に同行して欲しいと言ったキリ子。そこで狙撃されると今度は目撃者の歩実を守って欲しいという。何か理由があるのか?が、キリ子はまたしても何も言わず、ただ竹内に頭を下げる。そこまで言われ断りきれなくなった竹内は、歩実の警護を担当することに。しかし、その歩実に「キリ子を撃った」という元警察官が秘かに接触してくる。その男の正体は、そして狙いは?
そして、キリ子狙撃事件は、磯貝が追うOL殺害事件と結びつき、竹内は思いも寄らぬ組織の闇との戦いに巻き込まれていく…。


①警備会社会社員 クノ真季子(元科捜研勤務)

②環境生活大臣 高畑淳子(狙撃→重症)

③元警視庁機動隊員 隆大介

④元報道カメラマン 升毅(賀来千香子の夫)

 

 

賀来千香子に接触してきたのは隆大介。

元SATで博打から多額の借金を作り、懲戒免職になっていた。

「依頼されて②高畑淳子を狙撃したが、今は自分が依頼者から命を狙われている」という。

①真季子殺害の容疑も掛かっている彼は「真季子が5年間保管していたもの」を千香子に預けた直後に転落死する。


高畑淳子狙撃容疑で環境保護団体GGJに捜査が入り、そこにいた升毅は逃走し、自宅へ戻ってきた。

渡瀬、千香子、升は隆からの預りものを持って高畑淳子に会いに行こうとするが、升が狙撃されて死亡。

 

①真季子は科捜研を辞めた後、京都の自動車教習所と今の警備会社に転職しているが、就職の世話をしたのが警察庁長官官房長 金田明夫。

雲の上の人物が2回も就職の世話をする理由とは?

金田は京都府警時代、本部長だった現代議士 中原丈雄の部下。

 

淳子は後援会の女性 藤吉久美子の苦悩を聞き、京都府警の闇にメスを入れようとしていた。

渡瀬は久美子から全てを聞くために京都へ。

彼女の娘 弥栄は高校卒業後、祇園のスナックで働いていたが、5年前から失踪中。

娘の借りていた部屋には血がついたカーペット。

警察は当初、事件性があるとしていたが、ある時ピタッと捜査を止めてしまったという。

事件を担当した①真季子は母親に会いに来て、捜査の進まないことを詫び、娘の交友関係を聞いていた。

 

中原は京都府警本部長時代、弥栄の勤めていた店の顧客だった。

渡瀬は5年間使われていない中原の別荘から、弥栄の死体を見つける。

中原は「心当たりはない」と死体との関係を否定するが、持病を理由に辞任し息子 内田朝陽に後を譲るという。
金田も一身上の都合で退職。

 

5年前の弥栄殺害事件。

自宅マンションで真季子が採取したタバコの吸い殻に破棄命令が出た。

不審に思った彼女は吸い殻を隠匿。

それ以降、上司に転職を勧められ民間へ転職するが、事件に警察関係者が深く関わってることを察し、独自に調査。

事件の真相を掴んだ彼女は当時の上司たちを強請った。

さらに黒幕が東京にいると知って、上京し就職の世話をさせてる。

要求がエスカレートしていき、殺されることに。

実行犯は隆で彼も口封じに殺された。

彼を殺したのは警察官OBかそれとも現役の?

升を撃ったのも彼ら。

 

真季子が隠匿していたタバコの吸い殻のDNA鑑定の結果、弥栄の家に吸い殻を捨てた人物が中原の息子 内田朝陽だと判明。

弥栄と付き合っていたのは内田。

彼女から「子供が出来た」といわれ、面倒になって殺害したという。


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