弁護士の巽(三浦友和)が偶然に知り合った女子高校生の遺体が、恋人の少年のアパートで発見された。
逮捕された少年は無罪を主張し、巽に弁護を依頼する。
被害者が援助交際の相手と鹿児島へ旅行をしていたことを知った巽は、その人物が真犯人だとにらみ、弁護を引き受ける。

 

①女子高生 山崎由香

②警備会社社員 太田隆三(元警官)

 

由香の実家に泥棒が入る。

目当ては金目のものではなく、由香の持っていた写真のようだ。

由香は援助交際の相手と鹿児島旅行へ行っていた。

泥棒はその時に撮った写真を手に入れたいらしい。

三浦友和は真相を掴む為、鹿児島へ飛ぶが、謎の男に呼び出されて襲われる。

男が残していった凶器から出た指紋は元警官の太田のものだった。

彼の勤めている警備会社の社長 峰岸徹から話を聞く。

峰岸は「太田は行方不明。サラ金に多額の借金があり、蒸発したのではないか」と。

三浦は由香の援交相手が峰岸じゃないかと疑うが、そこに検事の田中広子から電話。

太田が横浜港で水死体になって発見されたと言う。

 

由香が泊まったホテルの支配人に確認するが、由香と同宿したのは峰岸ではなかった。

広子によると峰岸の息子が麻薬取締法違反で逮捕されたものの、不起訴になっていた。

処分を下した検事は三浦の友人 大和田伸也。

 

由香の援交相手が大和田で、不起訴と引き換えに写真を奪回することを峰岸に持ちかけた?

大和田の妻 田島令子と娘は半年前から令子の実家がある鹿児島で暮らしていた。

由香にそっくりな娘は体も心も病んでいた。

令子は何もかも自分のせいだと…。

仕事ばかりの夫とは夫婦関係が上手くいかなくなり、外に働きに出た令子。

帰宅が遅くなりがちになった玲子が外出から戻ったら、夫が実の娘を襲っていた。

母親に見られたショックから娘は翌朝、学校に行く途中にトラックの前に飛び込んで自殺を図った。

大和田は事実を隠し、不注意による事故とする。

幸い、命は助かったものの、病んでしまった娘を連れて、令子は実家に逃げてきたのだった。

娘を病院に入れ、たとえ夫が来ても娘には会わせないように病院へ頼む。

 

娘のことが忘れられずにいた大和田は娘とそっくりな由香に出会った。

中年の男とホテルから出てきた由香。

大和田は他の男の手に触れさせたくないと由香を何度も誘うものの、ホテルに入っても手を出すことは出来なかった。

一晩だけでも一緒に過ごしたい大和田は彼女を1日10万円で旅行に誘う。

「今日だけは麻美(実の娘)でいてくれ。」

彼は疑問に思った由香に娘とのことを全て話してしまう。

 

旅行の後、会おうとしない由香を探して彼女の恋人のアパートへ。

そんな大和田に由香は「検事のくせに援助交際なんかして」と。

由香は旅行中、温泉に入っている間に大和田の身分証明証をみて彼の職業を知っていたのだった。

大和田は自分の正体を知られた上、「自分の娘を愛するなんて変態!」と罵られたことで由香を殺してしまった。

 

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