花村乃里子（沢口靖子）は、鉄道捜査隊東京駅分駐所所属の鉄道捜査官。同僚女性と痴漢退治を主な任務としている。ある日、東北新幹線車内で男の射殺体が発見され、使用拳銃が5年前に刑事だった乃里子の夫を殺害したものと同一だと判明する。
①ジュエリー店社長 内田章一（婿養子）
②風俗店店長 湯江健幸
⓪刑事 花村吾郎（乃里子の夫 ５年前に銃殺）
車掌によると、内田は女連れだった。
しかし、女は大宮で下車している。
①内田の遺体確認に妻と専務がやってくる。
２人によると、内田が商品の宝石を入れて持ち歩いていたアタッシュケースが無くなっているという。
乃里子はそのアタッシュケースに覚えがあった。
上野駅で同じアタッシュケースを持った男がぶつかって転倒した現場に居合わせていたのだ。
その男の身元が風俗店店長 湯江健幸と判明し、内田の座っていた座席から湯江の指紋が発見され、彼が指名手配されることに。
さらに内田を撃った銃が５年前、乃里子の夫を殺したものと同じであることも分かる。
乃里子は当時、夫の相棒だった嶋大輔に話を聞くが、彼は湯江に覚えがないと。
嶋は相棒の死に責任を感じて刑事を辞めていたが、捜査協力してくれることに。
嶋が調べた結果、湯江は５年前に夫が調べていた暴力団と関係があった。
湯江の恋人 白島靖代が仙台にいると聞いた乃里子は、靖代が仲居をしているホテルで、同じく仲居となって近づくことに。
新幹線に同乗していた女は二流モデルの夏川みどりと判明。
彼女は大宮で降り、宝石の入った鞄も内田が持っていたと供述し、事件とは関係ないと主張する。
彼女のお腹には内田の子がおり、殺すわけないと…。
靖代は父親の借金1000万円を返済中で取立屋にはソープランドへ行けと脅されている。
父親の工場の設備投資の為の借金だったが、工場は倒産してしまい借金だけが残った。
父親は入院中で、彼女１人で返すほかないという。
母親は病死し、妹はいるが東京へ行ったっきり、滅多に帰ってこないらしい。
みどりが内田の宝石店へ。
彼女は内田の妻や専務と繋がっていた。
アタッシュケースを持った湯江が靖代に会いに来た。
「この中の品を処分すると2000万もらえる。 親父さんの借金を返せる！」
しかし、自分は殺しには無関係で頼まれただけだと。
そして、事件には靖代の妹 ひろみが関わっている様子。
彼を追おうとする乃里子だが、背後から何者かに殴られて倒れてしまい、湯江を逃がしてしまう。
湯江は元々、靖代の父親の工場で働いていた。
無理な設備投資は元々は彼が言い出したことで責任を感じての行動らしい。
そんな湯江も死体となって見つかる。
凶器は拳銃で死体の右手に握られていた。
内田を撃った銃と同じ。
アタッシュケースも宝石が入ったまま、死体の傍で見つかった。
彼は内田殺害と５年前の刑事殺害の犯人と特定され、自殺として処理されることに。
湯江が靖代を残して死ぬことが考えられず、乃里子の妨害をした人物も特定されていないことから乃里子は納得できていない。
みどりの乗車券が上野駅で発見され、次のように推測される。
彼女は内田に睡眠薬を飲ませ、大宮で下車。
入場券で大宮のホームにいた湯江と券を交換し、みどりは大宮で外へ。
湯江はMAXやまびこに乗車して、内田のアタッシュケースを盗み、次の停車駅 上野で降りたのだ。
つまり、内田を殺した犯人は内田が睡眠薬で眠らされていることを知っている人物。
そして、湯江に罪を着せるつもりだったはず。
みどりは靖代の妹 ひろみだった。
乃里子と靖代が自首を勧めるが、彼女は「何も知らない」といって逃げ出し、何者かの車に轢かれてしまう。
一命を取り止めたひろみは全てを告白。
犯人は内田の妻と専務。
モデルのみどりが妊娠し、内田に認知を求めたが拒否され、怒った彼女は妻に会いに行って夫の不倫を暴露。
妻は認知は認めないが、慰謝料は５億円払うと。
ただし、現金ではなく宝石。ついでに夫にきついお灸を据えてくれと。「新幹線の中で睡眠薬を飲ませて、別の人間に宝石を盗ませること」を指示。
その別の人間（湯江）に夫殺しの犯行を被せて、自殺に見せかけて殺す計画だった。
妻は父親から受け継いだ会社を救いたかった。
女遊びだけじゃなく、会社の金も使いこんでいた夫には会社を存続するため、消えてもらうしかなかった…。
一連の実行犯は元刑事の嶋大輔。
妻と専務に頼まれて新幹線で内田を殺し、殺しの罪を着せて口封じするために湯江も殺害。
乃里子を襲ったのも嶋。
５年前の乃里子の夫をころしたのも彼。
刑事だった嶋は暴力団に情報を渡していた。
その暴力団に宝石の密輸で目を付けていた乃里子の夫を暴力団に頼まれて殺害したのだった。
密輸された宝石を売って大儲けしていたのが内田で、そこから嶋は妻と専務の知り合いだった。
このシリーズの中でなかなか再放送されない回。
西村京太郎原作じゃないから？
とにかく、観れて嬉しいっす。
沢口 靖子、地井 武男、白島 靖代、今村 恵子、嶋 大輔、松本ちえこ、湯江 健幸、木野 花、頭師 孝雄