市原悦子主演「弁護士高見沢響子」シリーズ第1弾。東大出身の超エリート弁護士役に市原が挑戦したサスペンスドラマ。響子の助手にあめくみちこ、一緒に事務所を構える弁護士を室田日出男が演じ、脇を固めている。今回は殺意なき難事件に挑む!
敏腕弁護士の高見沢響子(市原悦子)は、顔見知りの中島次郎警部補(高橋長英)から奇妙な相談を受けた。中島はアパートの階段から落ちた男の変死事件を担当している。死んだ男の名は西野誠(本田清澄)、容疑者として浮かんだのは中島のかつての部下で元警察官の石井加奈子(川上麻衣子)だった。
加奈子は犯行は認めているものの動機は語ろうとせず「弁護士も必要ない」と主張する。それを見かねて中島は響子に相談をしたのだ。西野は病院長の息子という恵まれた環境で妻子もいる身。しかし、加奈子と西野は深く愛し合っており、金銭的なトラブルも全くなかったという。それにもかかわらず、加奈子は西野を衝動的に殺したのだ。響子は加奈子の動機が気にかかり、拘置所を訪れる。


①内科医 西野誠

⓪課長 下田一樹

⓪大学院研究生 片岡信吾

 

麻衣子は①西野殺害を認めるものの、動機は語らない。

検察は「結婚を迫ったが断られたため」とするが…。

 

6年前、彼女は同僚と結婚を考える付き合いをしていたが、破談に。

相手によると、彼女には他にも3人の男と肉体関係を持っていた

詰問すると「自分が抑えられない」と。

男が欲しくなると、自分の抑制が利かなくなる多淫症。

そして彼女の話から、他にも2人の男を殺害していたことが判明する。

 

彼女の父親は駐在巡査だった。

高校生だった麻衣子は父親が幼児に悪戯をしているところを目撃してしまった。

現場から逃げ出すと、夕方の空に白い月が出ていた。

それ以来、彼女は白い月を見ると不安で心細くて、どうしょうもなくなってしまった。

 

①西野殺害の日もその白い月を見て、胸が苦しくなった。

我慢していたけれど、西野がタバコを買いに出ると不安になり追いかけて突き落としてしまった。

6年前の2人も同様。

 

父親の事件を目撃した結果、人間不信になった麻衣子。

最も信頼し、尊敬し愛していた自慢の父親が少女に対して悪戯行為をしたといことが、後の彼女の対人関係を混沌とさせ、彼女は何を信じたらいいか、分からなくなってしまった。

3人を愛し、尽くしてきたが、その反動として不安に襲われる彼女。

その不安から逃れるために男性と次々と肉体関係を持っていたのだった。

 

判決は無期懲役。

控訴しないことは麻衣子と高見沢先生とで、事前に決めていた。

 

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