人並みはずれた記憶力と推理力で難事件を解決に導く十津川警部シリーズ最新作の舞台は草津!
警視庁・捜査一課の十津川省三(船越英一郎)率いる十津川班に、重要事件の一報が届く。細岩グループ会長・細岩亮太郎(長谷川初範)の孫・細岩ひろみが草津旅行中に誘拐され、身代金6億円の要求があったのだ。犯人から身代金の受け渡し方法が伝えられるが、予想外の事態が発生し…!
さらに、犯人の行動を「ただの金目的の誘拐ではない」と睨む十津川は、細岩への怨恨の線も視野に入れ捜査することに。実は十津川は、あの混乱の中、怪しげな清掃員を目撃していた。その清掃員が、細岩グループ社員・竹田満(芹澤興人)だと判明する。
十津川は群馬県警の協力を仰ぐため、草津へ。
そこで出会った若手刑事・早川悟(佐藤寛太)の話では、竹田は会社を無断欠勤し、自宅にも戻っていないという。同じく群馬県警の柿沼孝弘(甲本雅裕)は、競馬の予想に明け暮れていた…。十津川たちは竹田には共犯者が存在し、どこかで落ち合うと予想し、潜伏場所をあたっていると、亀井から連絡が。
細岩の行きつけの銀座のクラブで、小野寺洋(今井悠貴)と名乗る若い男と細岩が揉めたことが警察の記録に残っていたのだ。
そんな捜査の最中、草津の路地裏で、竹田の刺殺体が発見され――。さらに、捜査線上にあるひとりの女性と、5年前のひき逃げ事件が浮かび上がり…。十津川が人並みはずれた記憶力と推理力で、幾つもの悲劇が複雑に絡み合う“殺しのトライアングル”の真相に迫る!


①大学生 細岩ひろみ

②会社員 竹田満(横領がバレて草津に飛ばされていた)

 

小野寺の母親は長谷川初範の愛人で、小野寺は彼の子供。

彼は母親の手術代を工面してくれるように土下座して長谷川に頼んだが、足蹴りをされて拒否されてしまう。

復讐を誓う小野寺に金目当ての竹田が声を掛けてきた。

竹田は大金を奪う手段として長谷川が一番可愛がっている孫娘を誘拐しようという。

お金に興味がない小野寺だったが、混乱中に長谷川を殺すチャンスがあるのではと誘いにのったが、孫娘に顔を見られた竹田は彼女を殺害してしまう。

 

5年前、草津で中学生2人がひき逃げ事故にあい、1人の少女 舞が死亡していた。

重傷を負ったもう一人の女子中学生は河合和恵。

犯人は長谷川のお抱え運転手。

彼は2か月前に出所して自殺していた。

「5年前の事故を死んで詫びる」との遺書。

 

事故車を処分した修理工場の社長がしぶしぶ、告白する。

長谷川に頼まれて車を廃車にし、ドラレコも廃棄したが、その前に社長は中身を見ていた。

事故を起こしたのは長谷川だったのだ。

出所した運転手も口封じのために殺害。

 

和恵は整形をし、親友の復讐をするために長谷川の愛人をしていた。

クラブホステス まりあ。

舞の命日、和恵は草津の保養所で長谷川を殺そうとするが失敗してしまう。

代わって長谷川を殺そうとするのが刑事 甲本雅裕。

彼は5年前の事故で亡くなった舞の実父だった。

娘が4歳になるまで一緒に暮らしていたが、仕事のせいで離婚。

その後、元妻が病死してしまうが、元妻は既に娘の養子先を決めており、甲本には会うことを禁じていた。

甲本は父親とは名乗らずに娘を見守っていたのだった。

長谷川を轢き殺そうとする甲本を止める警部。

 

2か月前の運転手の自殺。

上層部からの指示で捜査が中断され、不審に思った甲本は竹田なら何か知っているのではとチャンスを伺っていた。

見つけ出した竹田は「真犯人を教える代わりに見逃せ」と。

そして「見逃す気が無いなら、こうする」と竹田は取りだしたナイフを振り回す。

揉み合っているうちに竹田にナイフが突き刺さり、死んでしまった。

 

5年前のひき逃げと運転手の口封じ→長谷川初範

長谷川の孫殺害→竹田

竹田殺害→甲本雅裕

長谷川への殺人未遂→和恵と甲本

和恵のアパートから長谷川の悪事の証拠や群馬県警幹部とのつながりの証拠が出てきた。

 

 

十津川省三…船越英一郎
羽村凛々子…大野いと
六条勝幸…大場泰正
本間良介…西沢仁太
根来薫…山村紅葉
根来竜二…山口竜央
亀井定男…角野卓造
柿沼孝弘…甲本雅裕
細岩亮太郎…長谷川初範
早川悟…佐藤寛太
竹田満…芹澤興人
小野寺洋…今井悠貴
まりあ…工藤美桜
高級クラブのママ…国生さゆり
藤田…吉岡睦雄
五十嵐舞…宮下結衣
柿沼明美…安藤聖

原作 西村京太郎「十津川警部『殺しのトライアングル』」(徳間書店)