伊東四朗が叩き上げの刑事、羽田美智子がエリート警視という凸凹父娘コンビを演じるシリーズ「おかしな刑事」の第6弾。明智光秀は生き延び、天海大僧正となって家康に仕えた!? そんな「明智伝説」と転落死事件の謎を追い、鴨志田と真実は日光へ向かう…。真実(羽田美智子)が地元ケーブルテレビ局の番組で、名門短大の学園長・天海葵(筒井真理子)と対談する事になった。ところが生放送中に、短大理事長の前田利也(四方堂亘)が転落死。その模様がテレビに映し出されてしまう。真実は、死の間際、前田が「あけちの…」と謎の言葉をつぶやくのを聞く。現場の状況から前田は自殺と推定されたが、真実から「あけちの」という言葉を聞いた鴨志田は、徳川家の家紋「葵」を名前に持つ学園町・天海葵を結びつけ、「明智伝説」を連想するが…。

 

①短期大学理事長 四方堂亘

②チンピラ 平松伸太郎

 

理事長に恨みのある人物が浮かぶ。

その人物に会いに鴨さん父娘は鬼怒川へ。

 

彼は鬼怒川にある短大のセミナーハウスの管理人で元々、学園の事務員だった。

PCを含めた事務用品の購入先を理事長の息のかかった業者にするように指示されたが、それを反対したことで、理事長にクビにされそうになったのを、筒井真理子のとりなしで管理人になったという。

 

その鬼怒川でチンピラの平松が転落死していた。

彼の妻は芸者の中原果南。

夫が死んだときは芸者仲間と東京へ行っていた。

 

理事長とかつて交際していた担任に話を聞く。

女好きでお金ばかり優先させる野心家という裏の顔を知って、2か月前に別れたらしい。

若くて可愛い女子大生をオペラグラスで物色し、気に入った学生を自分の立場を武器にして手を出していた。

担任は揉消したり、女子大生を説得したりするのが嫌になったという。

更に、理事長は学園をショッピングセンターにしようとしていたことが判明。

 

3ケ月前、理事長からのしつこい誘いを断り続けた女学生が両親に相談。

理事長は謝罪の手紙を書き、娘の将来を考えた両親はことを公にしなかった。

それなのに理事長はセミナーハウスで女学生に言い寄ってくる。

「もう死んでもいい」と女学生が橋の上からぼんやりと川を見ていたら、中原果南が声を掛けてくれた。

彼女が声を掛けてくれなかったら自殺していたという。

 

犯人は中原果南と筒井真理子と管理人。

 

父が家出し、母は病気がち…。

高校を中退しなければならなくなった果南が絶望し自殺しようとする。

それを止めたのが筒井真理子。
彼女の励ましで果南は芸を身に着けて懸命に生きてきたが、悪い男に付け入られ、籍まで入れてしまった。

夫は母親の入院費まで取り上げる酷い男。

いつまで生かしておくんだ。さっさとくたばりゃ

こんないい金づるを誰が手放すか。逃げても婆から殺すからな

自殺を止めた女学生から話を聞いた果南は理事長がどんな酷い男か、筒井がどれほど苦しんでいるかを知った。

そこで果南は筒井に交換殺人を持ちかけた。
母が大切な果南と学校や生徒が大切な筒井。

そんな提案に、初めは果南を窘めた筒井だったが、理事長がショッピングセンターの計画を進めようと理事会を招集していることを知り、計画に乗った。

 

果南は理事長に近づき、テレビ撮影の日に理事長室を訪れて、ベランダから前田を突き落とした。

果南の夫 平松を殺害したのは管理人。

交換殺人の話をこっそりと聞いてしまった管理人は、「こんな時に恩返ししなくてはいつするのか」と平松を殺害したのだった。

 

行人くんの合否は次回までお預け。

 

伊東 四朗、羽田美智子、石井 正則(アリtoキリギリス)、筒井真理子、中原 果南、小倉 久寛、小林  隆、飯田 基祐、伊東 孝明、福本 伸一、河本 千明、佐渡  稔、四方堂 亘