①クラブママ 玉木みどり

②荻野

 

多摩川で下着姿の女性死体が見つかる。

死亡推定日時は19日の19~20時。

被害者の玉木みどりは観光会社社長の横内正の愛人で、飼い猫には彼の名前をつけていた。

その猫は行方不明になっている。

横内は気仙沼に妻子を残し、東京で1人、単身赴任中。

しかし、彼には18~21日は陸中にいたというアリバイがあった。

19日の14:30、彼は釜石におり、21時にはホテルに戻っている。

6時間半の間に東京の多摩川まで行って戻る時間はない。

 

みどりがジュニアモデル時代から着ていた服はデザイナー二宮さよ子のデザインだった。

行方不明だった二宮の飼い猫のピピィが、怪我をして見つかる。

彼女は3匹の猫を飼っているはずなのに、自宅にいるのは4匹。

 

事件当日、警部は成城で、二宮が車で野良猫をはねたのを目撃していた。

警部が猫をはねるのを見たのが19:30.。

死体が浮かんだ多摩川から東に向かえば、成城は二宮の自宅への通過点で時間も合う。

遺体が自分のデザインした服を着ていたとしたら、服を脱がせたのも納得できる。

しかし、動機が分からない。

 

宮城県で男性の遺体が見つかるが、みどりと遺体の状況が似ている。

靴下から東京駅のコインロッカーのキーが見つかるが、ロッカーは空だった。

発見現場は横内がみどり死亡時に泊まっていたホテルの近く。

ホテルがサービスで撮っている写真の中に、二宮さよ子と横内正が一緒に写る姿が見つかる。

横内には2人の愛人がいたようだ。

 

二宮さよ子の自宅の押し入れから、みどりの装飾品が見つかった上に、一匹増えていた猫がみどりの飼い猫だと判明。

排気ガスを引き込んだ車の中でぐったりしている彼女が発見され、一命は取り止める。

自殺と思われたが、亀さんは猫を大切にしている彼女が猫を残して自殺するわけがないと。

 

12年前、ミラノのデザインスクールに通っていた二宮はそこで横内に出会い、夫婦のように暮らしていた。

2人の仲を頑なに秘密にしたのは、偶然にも横内の妻 澄子が二宮の幼馴染だったから。

その後、横内はみどりにも手を出した。

 

我儘なみどりを持て余すようになった横内。

更には結婚を迫り、事件の10日前、彼女が妻に会いにまで行ったことで、殺意を持った。

 

事件19時、彼がみどりを殺害したのは仙台の廣瀬川。

そして、二宮に連絡をして、仙台まで車で来させて、死体を東京の多摩川まで運んで遺棄させた。

 

殺害された荻野は女友達に手紙を出していた。

「自分と連絡が取れない場合は、警察にこの写真を渡してくれ」と。

荻野は廣瀬川の夜のアベックを隠し撮りしている時に、横内がみどりを殴打する姿を偶然、カメラに収めた。

これをネタに荻野から脅された横内は彼を呼び出して殺害。

更に二宮さよ子も自殺に見せかけて殺して、口を封じようとしたのだった。

 

愛人の服をもう1人の愛人に作らせるって、どんだけ酷い男なのよ。

 

愛川 欽也、三橋 達也、二宮さよ子、横内  正、森本 レオ、日野由利加、一柳 みる、井川 晃一、山村 紅葉