妻の三回忌を終えた弁護士・藪原勇之進(長塚京三)は、仕事を辞め、妻の故郷である京都で暮らし始めた。しかしそこへ、少し前まで一緒に弁護士事務所を開いていた朝吹里矢子(黒谷友香)から連絡が。不動産会社社長・黒川充治(島崎義久)殺害容疑で逮捕された男が、藪原の弁護を希望しているのだという。男の名前は、潮一志(長江健次)。その名前を聞いた藪原は、がく然とする。潮は、17年前にも殺人容疑で捕まって起訴され、藪原が弁護を担当したのだ。そして確たる物的証拠がない等の理由から無罪に。しかし当時、藪原も、一緒に弁護を担当した里矢子の亡き父・朝吹慎之介(御宿このむ)も、潮の目や落ち着きのなさから、心の奥底では有罪なのではと疑っていた。潮が17年前に無罪となったのは、おでん屋台の店主・沢田陽司(納見俊三千)が、ネクタイで絞殺された後、水死に偽装された殺人事件。今回黒川がそれと酷似した手口で殺されていた。また黒川と面識があること、犯行時刻頃に遺体発見現場付近にいたことなどから潮が逮捕されたのだ。無罪を主張する潮と面会した藪原は、悩んだ末に弁護を引き受けることを決意。過去の一件を思いながらも、真実を見つけるべく里矢子と共に聞き込みに出掛ける。藪原と里矢子は、潮が黒川から借金の返済を迫られていたことや、近隣住民との揉め事を抱えていたことなどを知る。そんな中、週刊誌の記者・田浦道則(篠塚勝)から藪原に連絡が。呼び出されてとある駅前へ行くと、沢田の娘・沢田瑤子(釈由美子)が17年前の真犯人の情報を求めてビラ配りをしていた。さらに田浦から、無罪判決後に瑤子の母親が自殺未遂をおこし、夫は1年前に病死。現在は認知症を患う母の介護をしながら息子を育てていると聞き、瑤子の壮絶な17年間に胸を痛める。瑤子からやはり潮が犯人ではと問われた藪原は、言葉を返すことができない。その後、警察は、黒川殺しについて直接的な証拠が見つからないため潮の不起訴処分を発表。そのニュースを目にした瑤子は、言葉を失う。しかも居所を調べて尾行した瑤子の目の前で、釈放の祝杯に酔った潮が17年前の出来事について語り出す…。 そこには、驚きの事実が…果たして17年前の事件の真相とは?

 

①不動産会社社長 黒川充治

②自称アーティスト 長江健次

 

犯人は介護施設経営者 宮川一朗太。

17年前の事件も長江の共犯で実際に手を下したのは宮川。

再び金に困った長江は黒川に借金をしていたが、黒川も経営悪化し長江に借金返済を求めていた。

17年前の事件で無罪になり味をしめていた長江と宮川は黒川も同じ方法で殺害。

そして、釈由美子が長江を追いつめ出したのを知った宮川は、長江を殺害して釈に罪を擦り付けようとしたのだった。

 

認知症の釈の母親が偶然、宮川の犯行を示す証拠を拾ってたってのが偶然過ぎやしないか?

「執念の奇跡」って言い訳されてもねぇ。

 

長塚京三、黒谷友香、高畑淳子(特別出演)、馬場良馬、篠塚勝、江幡高志、宮下順子、長江健次、宮川一朗太、釈由美子