熱血漢の警視庁捜査一課刑事・黒田憲造(大地康雄)と、マメな性格の後輩・豆田淳也(村田雄浩)の「黒豆コンビ」が、巧妙に仕組まれた保険金殺人の真相に迫る!
都内の線路沿いで男の刺殺体が発見された。被害者は新宿に住む、佐川晴雄(森岡豊)。「黒豆コンビ」こと、捜査一課刑事・黒田憲造(大地康雄)と豆田淳也(村田雄浩)は聞き込みのため、被害者の自宅にあったスナップ写真が撮られた横須賀港へ向かった。やがて、彼は半年前に船の沈没事故で亡くなった竹尾真だと判明。同じく船に乗っていた人物たちの暮らしぶりから、その事故が保険金目的に仕組まれたとの疑惑が浮上する・・・。

 

石倉三郎が捜査一課課長ってピンとこないね。

やっぱり「ザ・所轄刑事」って感じ。

 

①「佐川晴雄」こと、船員の竹尾真

②船長の石橋蓮司

 

竹尾は半年前に死んでいたことになっていた。

小さな貨物船が沈没し、船長の石橋蓮司は助かったが残りの3人は死亡。

その内の2人の死体は見つかっていないという。

1人が竹尾、もう1人は食堂の店員 大谷直子の娘の婚約者 藤村。

 

石橋船長は船に乗るのをやめていた。

妻の左時枝によると彼は自分だけが生き残ったことが随分と辛いらしい。

竹尾はしっかりした船員だったが、生活が苦しくなってギャンブルに走り、闇金に手を出していた。

1000万あった借金の返済は彼の生命保険で賄った。

 

藤村は作業中の事故で足を引き摺っていた。

不況で石橋の船では仕事が無く、借金があった彼は他に職を探したが足の事もあって難しかった。

婚約者とは周りがうらやむ程、仲が良かった。

竹尾が死んだふりをして借金を清算していていたとなると、同じく借金のあった藤村も生きている可能性が…船長も知っていた?

唯一、遺体が発見された宮本英二は1年前に癌で妻を亡くして、子供3人と病弱な母を抱えて、かなり大変な生活をしていた。

妻の入院費などの借金あり、生命保険で生産されていた。

 

石橋蓮司も不況のあおりを受けて借金が嵩み、自分の生命保険を解約して、船の維持費や生活費に充てていた。

船には4億の保険が掛けられていて、事故の後に未償還分を差し引いた残り8500万を石橋は受取っているはず。
保険会社の担当者、浜口義男は詐欺はありえないと主張。

船を作った造船所の社長で石橋とは親友の山田明も「石橋は海難偽造なんて出来る男じゃない」と突っぱねる。

 

大谷直子の娘、美奈子が昨夜から戻らず、携帯にも出ないという。

直子は娘が藤村に会いに行ってると考えていた。

事故後、部屋に閉じこもったままで一度も外出していなかったのに1か月前から出掛けるようになり、様子が変わった。

新しい指輪をしていることに気付いて見てみると「M to M」との刻印があった。

指輪の保証書から1ヶ月前に2人でペアリングを購入していたことが分かる。

男は右足を引き摺っていた。

顧客名簿によると男の名は「舟木守」

男のアパートには誰もおらず、美奈子のマフラーが残されていた。

冷蔵庫にらっきょうが入った瓶。

トイレのタンクからは竹尾の血痕の付いたナイフが見つかる。

 

アパートの住人によると男の部屋へ石橋蓮司がよく来ていたらしい。

石橋は藤村が生きていると知っていたのだ。

石橋を訪ねるが一足遅く、彼は船で海に出てしまう。

 

翌朝、海岸で石橋の遺体が発見され、周囲には右足を引き摺ったような足跡。

また、昨夜未明に盗まれた漁船が沖合い10キロの地点で発見され、靴だけが揃えて置いてあり、ロープと錨がなくなっていた。

ロープと碇を体に巻きつけて投身自殺を図ったと思われる。

靴は右足の踵が極端に磨り減っており、血痕までが付着していたという。

 

しかし、靴の汗は藤村の汗ではなかった。

靴の減りも藤村の靴に見せかけるために研磨機で削り取られたように思える。

マメちゃんは山田の造船所に研磨機があったことを思い出す。

造船所から山田の吸殻と使用したタオルを持ち出してDNA鑑定を行った結果、船に残された靴のDNAは山田のモノではなかった。

山田は靴を削っただけで、共犯者がいる…。

 

藤村のアパートの冷蔵庫にあった、らっきょうは左時枝が作ったものだった。

石橋が彼のアパートを訪れていた証拠。

夫は「藤村が眠る海にお供えする」とらっきょうを持ち出していたのだ。

左は8500万もの保険金が入った事も知らなかった。

 


左が電話で呼び出されて外出。

指定された場所にいたのは山田と保険会社の浜口。

浜口が山田に「計画が失敗したわけを左に話せ」と責め立てているところに現れた黒マメが浜口を取り押さえる。

そして小屋に監禁されていた美奈子と藤村を救出。

 

山田は話す。
正木は面倒見のいい優しい男だった。

竹尾・藤村・宮本の3人を実の子供のように可愛がっていた。

だが、不景気で次第に給料も払えなくなり、自分の生命保険を解約して何とか少しづずつでも彼らに給料を払おうとしていたがそれも底をついた。

しかし再就職が決まらない3人。

そのうち竹尾が闇金に手をつけて、宮本が保証人に。

次に宮本の生活費が足りなくなり、藤村が保証人になって闇金でお金を借りた。

そして藤村の保証人に竹尾。

気付くと3人とも借金で首が回らない状態へ。

 

石橋が船舶保険の支払いを3ヶ月も滞っていて、浜口が山田に肩代わりを頼むが山田にもそんな余裕はない。

そこで浜口に船員たちの不遇を話してしまった山田。

浜口は「じゃあ、人生をやり直してもらいましょうか」と保険金詐欺を持ちかけられた。

4人はその話に乗るしかなかった。

船を沈没させて4人は別の人間として生きていく計画。
船の構造を熟知している山田の指示に従って、ダイナマイトを仕掛けたが、横波を受けて錨の直撃を受けた宮本が死んでしまった。

さらに2人はボートに乗り込んだが、石橋は乗り込めず、他の船に救助されてしまった。

宮本の死に動揺し、自首しようとする石橋だったが、浜口はそれを許さなかった。

浜口に500万の手数料を払って残りを2000万ずつ4人で分けるはずだったが、3人に500万ずつ渡しただけで残りは浜口が自分の懐に入れた。

絶対に返すから待ってくれと頼んだのに竹尾だけが聞いてくれず、「払わなければ警察に行く」と言ってきたので殺害。

藤村に罪を擦り付けようと彼と美奈子を拉致。

藤村の所在は石橋の後を付けて知った。

 

石橋は「全ての罪は自分が背負う。藤村と美奈子の命は助けてくれ」と土下座して頼んだ。

でも、浜口はそんな彼も藤村の犯行に見せかけて殺害。

山田や左も殺して、藤村と美奈子も殺すつもりだった。

 

浜口、恐ろしい奴びっくり

しかし、支払われた保険金はどうなっちゃうのかな。

 

 

大地康雄、村田雄浩、大谷直子、青山勝、山田明郷、石橋蓮司