市原悦子主演「弁護士高見沢響子」シリーズ第3弾。今回、響子が弁護するのは、息子をリンチで殺した犯人に復讐を遂げた母親。犯行に計画性があったか否かが裁判の争点になる。裁判が進むにつれ、リンチ事件加害者の人権を擁護する少年法の存在が、法廷に影を落とす。法律は誰を守り、誰を裁くのか。そしてその問題点とは何か?緊迫した法廷で響子が明らかにするのは…。
ある夜、弁護士の高見沢響子(市原悦子)は“人が死んでいる”という電話連絡を受け、助手の久松啓子(あめくみちこ)と共に現場に駆けつけた。電話の主は、クリーニング店の秋山里美(藤真利子)で響子とも顔見知りだ。現場には和田仁志(並川孝太)の血まみれ死体が転がっており、里美は“自分の犯行だ”と響子に告げ弁護を依頼する。
3年前まで里美は、夫・大野勝也(小倉一郎)、息子・一樹(岡部敬寛)と共に幸せに暮らしていた。しかし、一樹が4人の少年に言いがかりをつけられ、リンチで殺されて以来、生活は一転。クリーニング店は閉店し、夫婦は離婚した。里美が殺した和田は、リンチの主犯の一人だったのだ。裁判の争点は、里美の犯行が計画的だったか否かに絞られる…。


①無職 和田仁志

 

被害者の和田は、3年前に藤真利子の息子、一樹を4人がかりでリンチ殺人した主犯格で、先月、少年院を出たばかり。

現場に駆け付けた市原にタバコを吸いながら「無罪にして下さいね」と反省の表情を見せない藤だったが、逮捕された後は泣きながら詫びて、刑事や看守たちの同情を引いていた。

犯行は計画的か偶発的か…。


藤真利子の周囲の評判は…
マンションでは、ゴミ置き場の掃除当番をしない、ピアノの音にクレームをつけて玄関に生ごみをぶちまける、夜中に奇声を発したり。

何一つ、いい話はない。

パート先の量販店でも仕事をさぼったり同僚の悪口、商品を盗んでるなど、トラブルばかり。


しかし市原悦子にしてみれば彼女は「ヒマワリのような人」だった。

クリーニング店を夫の小倉一郎と切り盛りし、息子の一樹と幸せそうな家族だった。

しかし、息子が殺され…。

一樹は無抵抗のまま、2時間もリンチを受けた。

犯人は初対面の一樹を「顔を見たらムカついた」ので殺したという。

加害者たちは未成年で少年法により、犯人の名前も犯行の内容も何も教えてもらえない。

何人もで殴り殺した人殺しをどうして庇うのか、納得いかない藤真利子。

息子の死後、クリーニング店を閉めて夫婦は離婚し、町から消えた。

息子の事件を境にして夫婦関係や仕事、全てが壊れてしまった。

小倉は今でも藤真利子を心配しているという。

彼は店員だった蓮見怜子と再婚してクリーニング店を始め、嫉妬に狂った藤は小倉に置物を投げつけた。
小倉と妻が証言台に立ってくれることに。

小倉は「少しでも藤の罪を軽くしてやってください。よろしくお願いします。」と頭を下げる。


市原の「なぜ、私には嘘をつかなかったの?刑事や看守を騙して可哀想な母を演じているのに」の問いに対し、藤は「先生は騙せない。私の嘘は見抜かれるだろうし、先生にだけは嘘をつきたくなかった。甘えたかった。」と本当の涙を見せた。

 

検察は計画殺人を主張し弁護側の傷害致死と真っ向から対立。

藤は被告人の実家に電話をし、和田の現住所を聞いていた。

検察側はそれを計画的殺人の証拠としたが、藤は「一度でいいから墓前で手を合わせて欲しかった」と話す。

 

事件後、面と向かって土下座させてやろうと、家に怒鳴り込んだが、どちらの家も居留守を使って出てこなかった。

そこで窓に石を投げた藤が警察に連行されてしまった。

そのことから、これ以上、加害者たちに関わるのはやめようと夫婦で決めた。

「あんな奴らの為に警察に捕まるのは悔しい。あいつらはどっちみち地獄に落ちる。」と。

 

その為に今回の事件を知った時は「そんなことはないと思った。たとえ、離婚していても復讐するなら自分に連絡があって一緒にやっていた。」と思ったと言う。

小倉は「自分が殺すべきだった」と泣き崩れる。

 

「憎悪はあったが殺意はなかった。」

それをどう立証するか…。

 

加害者の人権を守るべく少年法に阻まれて、子供がどう殺されたか、犯人はどんな人間なのか、両親はどう考えているのかか、どんな罰が下ったのかの全てを被害者遺族が知らされることはない。

そんな母親の心情はいかなるものか…。

市原は「ただ、謝罪を求めた母親に被害者は凶器を持ち出して追い払おうとした。結果、偶発的に傷害致死になった。」と最終弁論で述べる。

結果、傷害致死が認められ、懲役2年6か月、執行猶予3年の判決。

 

藤は釈放され、出迎えた市原に「もし今度、何かあっても先生には弁護を頼まない」と話す。

そのことが引っ掛る市原…。

 

主犯格は2人いた。

もう1人の主犯格を殺害しようと包丁を持ち出し、家を出る藤。

そんな彼女を市原は待ち構える。

「謝罪を求めただけって嘘でしょ。謝罪されたって息子は戻ってこない。息子以上に犯人に苦しみを与えてやりたい。それが本音でしょ?」

息子が「毎晩、枕元に立ってあいつらを殺してくれといっている」と、藤は鬼になって息子を殺した奴らを殺してやると決めていた。

復讐は後ろ向きの行為だと市原に説得され、思い止まる藤。

 

そんな彼女にプレゼントがあった。

一樹に息子がいたのだった。

亡くなってから妊娠に気づいた一樹の恋人だった奥村悠里子。

殺された人の子供を産むことが、どれほど大変なのかを家族で話し合ったが、悠里子が「どうしても生みたい」と両親に頼んで生んだのだった。

悠里子はどうして、もっと早くに藤に孫の存在を知らせなかったの?謎。
 

離婚が成立したやすっちが慰謝料と養育費が大変だからと、これから同居することにアセアセ

そして真希ちゃんが立った!ラブ

 

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