北大路欣也主演の人気シリーズ!さすらい署長・風間昭平が帰ってきた▼犯人は姿を消した刑事!?金沢の転落死と輪島の刺殺事件…狙われた花嫁とふたつを繋ぐ15年前の悲劇!
全国の警察署を渡り歩く風間昭平(北大路欣也)の新たな赴任先は金沢。だが警察署長着任早々、署員の中沢繁彦(宅麻伸)が辞表を提出。後輩の牧村みさと(麻生祐未)は引き止めるが、そのまま姿を消してしまう。実は前署長の降格は中沢の暴力行為が原因だった。そんな折、老舗金箔問屋の社長・作田(中原丈雄)の遺体が階段の下で発見される。この事件と中沢には関係が!風間が辿りついた真実とは…!?


①金箔屋社長 中原丈雄

②キッチンカー 関口

 

中原殺害現場に「T.S」のイニシャルが入った傘。

専務である息子の浩太によると、中原は箔屋親方の伊吹吾郎と会う約束をしていた。
一か月前に中原は突然、伊吹との取引を打ち切っていた。
しかし、伊吹は会う約束などしていないと。
中原の店の前の防犯ビデオに20:45、中原と宅麻伸が話す姿が映っていた。

死亡現場の階段は1キロ先で死亡推定時刻は21~23時。
 

キッチンカーでトマトカレーを売る関口から、伊吹の弟子 水島が宅麻伸の娘 亜子と婚約していることを聞く。

水島は伊吹に可愛がられ、跡を継ぐらしい。

死亡現場に残された傘に中原以外の毛髪が付着していた。

そして、20:12に彼の携帯へ公衆電話から着信があった。
 

宅麻はアパートには戻っていない。
15年前、宅麻の妻が自殺し、当時小学生だった娘の亜子は輪島で祖母と暮らすことになり、宅麻とは疎遠になっていた。

妻は心臓に持病があり長く入院していたが  10回目の結婚記念日に外出許可を取って橋から身を投げたのだった。

「こんな自分とはお別れします。さようなら。」とのメモが見つかった。

妻の母親 香山美子は「体の弱い娘に刑事の女房なんて、務まるはずない」と、娘の結婚に反対していたという。


娘の亜子は祖母から父の悪口を聞かされることにうんざりして、1年前金沢に出て洋食屋でアルバイトしていた。

そこで小学校の同級生だった水島に再会。 

洋食屋では関口も働いており、ストーカーのような事をされていた。
関口にしつこくされているところを父親の拓馬に助けられた。
関口が怖くなり、水島とはなかなか会えなくなるが、それからすぐに輪島に戻り、父親とはそれっきりとなった。

しかし関口はその後もしつこく電話を掛けてくる。

 

その関口が輪島で殺害され、中原と関口の両方に関係する伊吹の弟子の水島誠が疑われる。

 

中原から「伊吹と会う」と聞いた浩太。

実際には「人に会う」と言う中原に「伊吹と?」と浩太が聞くと「ああ」と答えたという。

伊吹との取引をやめると言い出した理由は聞かされていないし、伊吹の仕事は完璧だったと。

そして、中原は仕事上のことは何でも相談してくれていたらしい。
「それなら、なにか個人的な事情か?」の問いに動揺する浩太。

15年前、橋から転落死した宅麻の妻は本当に自殺だったのかが気になる署長。


輪島での水島の目撃証言が出て、刑事たちは水島を連行しようとするが、そこで突然、伊吹が2人を殺害したと自白する。
 水島は「親父さんは俺がやったと勘違いして、罪を被ろうとしている」と主張。
水島は恩人の中原に結婚の報告に行った時、とても喜んで媒酌人になると言ったのに、2日と経たないうちに取引停止を言われ、媒酌人の話も無くなった。
中原の豹変の理由は水島と亜子の結婚によるものか?


浩太の中学の同級生に宅麻と揉めた相手、大曽根修二がいた。

大曽根は中学時代のいじめのリーダー格で浩太にお金を持ってくるように散々、要求していた。

中学卒業後も寄生虫のように小遣いをせびり続けていた。

恐喝の材料は宅麻の妻のこと。

 

15年前、大曽根に金をせびられていた浩太は万引きやひったくりをせざるえなくなった。

橋の上にいた宅麻の妻 恵子からバッグをひったくろうとしたが、恵子は警官の妻としての正義感に突き動かされて、浩太の犯行を止めようとした。 

しかし揉み合いとなり、恵子は転落してしまったのだった。

その時に逃げる姿を大曽根に見られ、それからも強請られることに…。


泣き付いてきた息子に中原は「忘れろ。二度と口にするな」と口止めをし、毎年、恵子の命日に墓参りを続けていた。

恵子の母親、香山美子はその姿を見ていた。

亜子の結婚話が出た時に見せられたカタログに載った顔写真から、香山はそれが中原だと知った。


中原は水島の結婚相手が息子が死なせてしまった女性の娘だと知り驚愕した。

水島と亜子が結婚し、いずれ伊吹の跡を継げば、事実が露見する。

秘密を隠し通すには大切にしてきた伊吹との関係も切り捨てるしかなかった。

 

香山は中原に娘の墓参りする理由を聞きにいくが避けられてしまう。

何度も連絡してくる香山にとうとう折れた中原は会ったものの、香山の追及に対して傘で彼女を殴る。

身をまもろうとした香山は誤って階段から突き落としてしまったのだった。

全てを見ていたストーカー関口は香山を強請る。

要求はお金ではなく、水島を犯人にすることだった。 

その関口を殺したのも香山だった。 

 

恵子のメモ「もう、こんな自分にお別れします。さようなら。」

署長は真意を測る。

「メソメソするのはやめて刑事の妻として誇り高く生きよう」と今までの自分を捨てて、生まれ変わろうとしていなのではないか?

 

全ての元凶は浩太…いや、大曽根か?ムキー

しかし、おばあちゃんが殺人で捕まったのに笑顔で結婚式ってどうなのよアセアセ

そこは2人だけでひっそりととかじゃ?

 風間昭平…北大路欣也
 牧村みさと…麻生祐未
 大林圭介…大高洋夫
 山住徹…金山一彦
 中沢繁彦…宅麻伸
 藤倉伸吾…池田たかひろ
 島原…野々村仁
 豊川…谷本貴彦
 作田智弘…中原丈雄
 作田浩太…内野謙太
 寺崎武雄…伊吹吾郎
 水島誠…尾関陸
 榎本亜子…加弥乃
 中沢恵子…青山倫子
 関口勝也…崔哲浩
 大曽根修二…北代高士
 榎本初枝…香山美子

【原案】中津文彦 「さすらい署長・風間昭平」シリーズ(光文社文庫刊)