とある大銀行の会議室。そこで、会長の久住政之助(石田太郎)が合併の話を切り出す。そんな話は寝耳に水であったのは、頭取の長尾龍一(黒部進)だ。長尾は、久住を会長に押し上げ、頭取の座を奪ったものの、業績をあげられずに困っていた。そこへ、引退したかと見せていた久住が起死回生の策を組んでいたようだ。そんな頃、棟居(中村雅俊)は、亡き妻子の墓参りをしていた。住職と世間話に興じる棟居。話のネタは、亡き妻子にカードローンが残っていたらしく、銀行から支払いの催促がきたというものだ。そんな話を立ち聞きしたらしく、ある女性が横からアドバイスをくれる。「そういう場合は奥さんの口座がある銀行で、遺産放棄手続きをすると良いですよ」と…。アドバイスをくれた女性は、江上雅衣(戸田恵子)。どうやら銀行関係の人らしい。雅衣は、丁寧にお辞儀をして去っていった。翌日、パレスサイドホテルで殺人事件が発生した。殺されたのは、よつば銀行の久住会長。現場には、会長秘書の有坂冬樹(志村東吾)がたたずんでいる。秘書の有坂が、久住会長の部屋にいつものように朝7時にコーヒーを運んだ時に返事がないので、心配になりスペアキーで入ったところを殺害されていたというのだ。

このシリーズの那須警視正は竜雷太なのね。
那須警視正と言えば、加藤剛なイメージ。

自分のアリバイに刑事の雛形あきこを利用した会長秘書、志村東吾の不自然な動きに中村雅俊が怪しみ、鍵のトリックを見破る。逮捕しようとしたところ失踪し、金沢のホテルで刺殺死体で発見される。

失踪直前に頻繁に電話を掛けていたのが外資系銀行の部長の戸田恵子。
会長死亡時は自宅に1人でいたのでアリバイ無し。
志村東吾死亡時はお台場のホテルに詰めて書類整理をしていたと。

ホテルでのトリック。
早い時間にチェックインに行き、宿泊者カードに記入している最中に「用事ができたので後で来る」と言ってカードを持ち去った。そして記入したカードを別人に持たせてチェックインしていた。その別人とは学費を稼ぐためにアルバイトしてたスナックの後輩だった。
トリックを知ってる彼女を殺害しようとするところに中村雅俊が現れて逮捕。
中村雅俊、つけてきたならもっと早く助けてあげてよ。遅い!ヒドイ!


会長、石田太郎は金沢勤務の時代に飲み屋の女将と男女の仲になったが捨てた。
そして融資していたお金の返済が滞ると、容赦なく店を取り上げた。
女将の苗字は戸田恵子と同じで彼女は父親に認知されていなかった。

会長は戸田恵子が自分の娘だと知っていた。
彼女が合併話の破談を伝えたところ、戸田恵子と母親のことを娼婦だと罵り、戸田恵子の出世も「頭取との肉体関係があったからだ。二人のスキャンダルをマスコミに流してやる!」と毒づく。

努力して築いてきた地位を失うリスクを負ってまで殺すか?
「老いぼれの戯言、負け犬の遠吠え」だと鼻で笑ってやれば良かったのに。


中村 雅俊、雛形あきこ、床嶋 佳子、戸田 恵子、志村 東吾、石田 太郎、黒部 進、石丸謙二郎、竜  雷太、濱田のり子、小林すすむ、浅見小四郎