内田康夫原作・浅見光彦シリーズ第25弾。内田康夫作品の多くは、社会の不正に対する怒りがいつも根底にある。本作も、姫島の土地を巡る利権と悪事によって起こる殺人をルポライター・浅見光彦が暴いていく。加えて「姫島殺人事件」は、単なる社会派サスペンスにとどまらず、そこには「親子の愛と絆」というもう一つのテーマが全編を通して描かれている。
この作品には「不貞の息子とその両親」「殺害されてしまうカメラマンとひとり残された中学生の娘」「旅館を営み、光彦に娘をもらってほしいと頼む夫婦と娘」という三組の親子が登場する。それぞれに信条があり、過去があり、そして守るべきものがある。“これだけは守らなければならない”という、その愛ゆえに殺人を犯さなければならなかった悲しい親子の壮絶な愛情も描かれた。
大分の周防灘(すおうなだ)に浮かぶ孤島・姫島。取材で訪れた浅見光彦(沢村一樹)は、宿の家族、中瀬古大志(小野武彦)、母・芳江(岩本多代)、娘・朝子(浅見れいな)と親しくなった。しかし朝子に想いを寄せる本庄屋の長男・属優貴雄(さつかゆきお・俊藤光利)は、光彦と朝子の関係を誤解して大志を脅してきた。「朝子との結婚を認めないなら、大阪時代のことをバラすぞ」と…。優貴雄は、素行の悪さから実の親・蔵吉(織本順吉)にも見放されていた。しかし、優貴雄はその父を見返してやろうと車海老の養殖場を作ると息巻いていた。
数日後、東京に戻った光彦のところに、突然中瀬古夫婦が訪ねて来て、光彦に朝子をもらってほしいと頼む。光彦の母・雪恵(加藤治子)や兄・陽一郎(村井国夫)は願ったりかなったり。だが、そこに優貴雄が他殺体で発見されたとの知らせが入る。さらに、光彦の仕事仲間でカメラマンの浦本智文(宮川一朗太)も姫島で水死体となって発見される。浦本は最近、光彦に「姫島で金と利権絡みの陰謀が渦巻いている。ルポライターとして社会の不正を暴かなくていいのか?」と迫っていた。地元の警察が浦本の死を単なる事故として片付けようとしている中、光彦は一人残された浦本の娘・可奈(瓜生美咲)と大分へ向かい、謎多き連続殺人事件に挑むことに…。

 

本庄屋の不良息子

「ちょっと顔貸せ」「なめてんのかお前」「ちょっかいだすんじゃねぇ」って昭和かよプンプン

 

ここまで露骨に娘を押し付けようとする両親、小野武彦と岩本多代も凄いな。

そして娘本人もグイグイくるねぇ。

 

島の駐在さんが田舎にいないタイプのイケメン、山口翔悟キラキラキラキラ

奥さん役と一緒のコメディーリリーフもいいね~。

 

犯人は堀内正美?→織本順吉びっくり

まさか実の父親が…そして母親も手伝った。

婿の堀内雅美と小野武彦の殺人相談を聞いてしまい、彼らに罪を犯させないように先回りして自分がやったと。

 

最後は浅見れいなが民宿を継ぐ決心をして、光彦とはお別れ。

まあ、この結末は既定路線だけどさ。

 

沢村一樹、加藤治子、村井国夫、小野武彦、浅見れいな、岩本多代、織本順吉、大森暁美、堀内正美、清水紘治、西田健、鶴田忍、宮川一朗太